285 掛川学院との練習試合(その29)~カケルの逆襲~
相手のFWが抜けようと右に動く
それにつられて小川が右に行く
そうしたら敵FWは裏をかいて左に行こうとする
それに対応するために小川が左へ移動
それの繰り返し
どちらかが気を抜くまで続く訳だがいまだに気が抜く気配なかった
小川は判る
なにせ仕掛けた側だからな
人間おなじ行動をさせられると3回くらいで飽きる
仏の顔も三度まで、というのもここから来ている(はずだ)
同じディフェンスを繰り返すことでFWはムッとする
なにせ中学生だもの
そして痺れを切らしたFWが自滅する
それが前半の流れだった
いままで近隣の中学校との練習試合で無敵となった戦術だ
ブラマジ(ブラックマジシャン)使いとか
ブルアイ(ブルーアイズホワイトドラゴン)使い並みの勝率をゲットできた
まあ大人にはあんまり通用しないんだけどな
会社で単純作業だとか無駄で長い会議をしているから
社畜度が高い程効果がない戦術
ところがさすが名門掛川学院のFW
後半戦から対応してきた
・・・これだから主人公はやっかいなんだよ
週刊誌の連載マンガなら絶対にこちらのチームがかませ犬になっていたことだろう
右左右左を延々と繰り返す二人
フィールドの真ん中で二人して踊っていた
「かかってきなさい、踊ってあげるわよ」
どこかの高ビ―な黒髪ロングの小学生を彷彿させたのは気のせいではない
いやいやこの試合では『ファーストガンダム』縛りをしているから駄目だね
酸欠で頭がおかしくなった父親が作った回路を搭載した、かね?
まあどちらにしても碌なものではないわな、敵のFW
これだから主人公はやっかいなんだ
普通に努力している一般人を歯牙にもかけず高みに駆け上がっていきやがる
攻略本が欲しいくらいじゃわい、じゃなくって
コロニ―レーザーかGアーマーを要求したいものだ
・・・どこかのヤツみたいにコンビニに売ってないかな?




