蛇 後半
私たちが今いる開けた場所は丸い形をしている。入る前に遺跡の跡を見た感じ古くからあるものなのだろう、そして今いる場所が最深部
来た道の中にはたくさんの分かれ道もあった、だが、私たちは蛇のいる道を辿ってきた、この遺跡が騎士団も把握していないものなら大発見となる。
しかし、今は蛇と魔鉱石に集中したい、今回の討伐はAランクの魔物の群れが現れた事によるもので私たちは原因を突き止めるためにいる。そして、討伐をしている場所が今いる真上なのだ
蛇は何万匹もの数がいる、壁をうねうねしながらこちらを睨んでいる。
蛇達が2人に突進してきた、中には毒のある蛇も混ざっていた。私たちは体を噛まれる事なく魔鉱石と蛇を駆除する必要がある。
しかし、私は蛇を見たのは今回を含め2回目だ。ここはパルに聞いた事を活かす必要がある
▷
蛇を食べている途中
「蛇はね、乾燥とか強い匂いとかも弱いの」
「もしこの先にもっと蛇がいたらどうする、ここは乾燥していないし匂いも何もしない、流石にあの蛇を何百匹一気に来たら面倒だよ」
▶︎
蛇は他にも弱点がある。パルは蛇が寒さに弱いと言っていた。魔鉱石を見るまではこの気温差を山岳のどこかにあるマグマなのかと思っていた。流石にマグマはどうにもならないと、しかし、気温差の原因が魔鉱石からの熱となれば話は別だ
魔鉱石を壊せば魔鉱石はただの石になる、私たちが今やることは魔鉱石の破壊、熱がなくなれば蛇達の動きも鈍くなり倒しやすくなる
剣で蛇を斬るが一体一体はそれほど強くない、しかし、数が多いい分毒持ちの蛇が噛み付く危険性もある。もし、毒を喰らえば
戦っていると蛇の数は少しつづ減ってきた。倒せていない蛇以外にも体を負傷している蛇は全体の半数以上いる
このまま続ければ勝てる、その時だった
蛇達は突然、私やパルから離れ魔鉱石の方へ移動し始めた。蛇達は魔鉱石の上からどんどん上へ伸びていき巨大な大蛇へと姿を変えた
大蛇は大きな鳴き声を発し、体を壁に当てながら私たちに突っ込んできた。大蛇が体当たりした壁は大きな瓦礫がいくつも散らばり巨大な穴を開けた
「化け物だ、私、死ぬの・・・」
パルを見るとさっき飛んできた瓦礫が足に当たり血が出ていた。
私はその姿を見てあの時と重なった
「パル・・・動かないで」
パルが顔を上げると目を疑った。
さっきまでのフォリアではなかった
フォリアは地面を蹴り上げるとさっきまでフォリア達が立っていた地面が壁になっていた、フォリアは壁を踏み台に飛んだ。すると真上に剣を高く投げ飛ばし大蛇の体に強い蹴りを入れた。大蛇はそのまま後ろに吹っ飛ばされた。壁は壊れ大蛇は前にズルズルと倒れた。
フォリアは蛇の頭の上に立つと飛ばした剣が手元に落ちてきた
とどめを刺すのかと思った瞬間、フォリアは自然と前に倒れてしまい意識が途切れてしまった
気がつくと騎士の制服が体にかけられており、隣にはパルが座っていた。私の意識が戻った事に気がついた、パルはほっとした顔をした
「フォリア、大丈夫?痛いとことか、変なところない?」
「うん、大丈夫・・・」
パルにあの姿を見られてしまった。あんな、自分が自分じゃないような姿を私は思った。怖い、気持ち悪いなどを。覚悟を決めた時パルの言葉に動揺した
「すごいね・・・師匠!」
「・・・えっ?」
(師匠?)
「今、なんて?」
パルは目をキラキラさせながらもう一度言った
「師匠!!」
「なぜに師匠!?」
「だって、すごく強いし、こんな大蛇を倒すなんて、私もまだまだと言う事ですよ」
「いやしかも、敬語!?。今更敬語はなんか違和感がある」
「じゃ〜、敬語なしで」
私は体を起こし、パルと向き合った。パルも一度落ち着きを取り戻し話し始めた
「まずはお礼を言わせてフォリア。私を守ってくれてありがとう」
「うん、それより足の怪我は」
パルがズボンを上げると包帯が巻かれていた
「怪我は思ったより酷くなかったよ包帯はもしもの時用で持ってきていたんだ」
私は一気に体の力が抜けて大の字になり倒れた
「よかった」
私もパルも自然と笑顔になった
「そういえば、大蛇はどこ?」
パルは人差し指で床を指した。私は顔が真顔になった、どうやら私は大蛇の上で寝ていたようだ
2人は大蛇から降りる魔鉱石を探し始めた。すると大蛇の体の隙間から魔鉱石が見えた、壊すにしても私は通れない、なのでパルが蛇の体の隙間を通り抜け魔鉱石を破壊した
「パルよく壊せたねあんな大きなの」
「さっきの戦闘でひび割れが少しあってそこに強い衝撃を当てたら簡単に割れたよ」
パルは魔鉱石のかけらをポケットに入れて私たちは遺跡を出た。
ちょうどその頃、魔物討伐も終わり私たちは第2騎士団に戻り、遺跡のことを報告した
それから数日後
第2騎士団、団長室に私は団長,副団長達に呼び出され
どうやら、遺跡の報告の件らしい
団長室に入ると団長がソファーに座って待っていた
「よく来てくれたフォリア」
「お久しぶりです団長」
「山岳地帯での任務お疲れ様。新入りがこれほどの成果を上げるのはこちらとしても鼻が高い。それでだ、山岳地帯のAランク魔物の件と大蛇の件を昨日、団長会議で話した結果、第4騎士団の団長が君を貸してくれないかと言ってきたんだが」
私は早口で言った
「嫌です、第2騎士団でも話せるのは団長,副団長,パルくらいなのにそんな中、他の団に行くなんて考えられません」
副団長が横から話しかけた。満面な意味で
「君の人見知りを治す目的もある。行ってきなさい」
「いやで・・・」
副団長の笑いの表情の奥になぜか鬼が見える
その時、団長室の扉が叩かれた。団長が入るように言うとパルが入ってきた
「失礼します、周辺の見回りが終わりましたので報告に」
第2騎士団は山岳地帯の件以来、周辺地帯の建物の確認に追われている。遺跡の事を認知して、早く調査すれば今回のような事はなかったと
パルは私の顔を見ると近づいて来た
「師匠、どうしたんですか、団長室にいるなんて、・・・まさか何かやらかして!?」
「いや、違うから・・・」
私は大蛇の件以来、時々パルの剣術を見てあげている、パルは体が小さいからそれを活かした戦術を提案したりしている
「第4騎士団に少しばかりか貸し出す事になって、フォリアはそれをゴネているんだ」
「なんで?師匠?せっかく他の騎士団の人と会える機会なのに」
「う〜ん。だって今第2騎士団でまともに話せるのここにいる3人だけなんだもん他の団なんて行ったら、ただの人形になっちゃうよ」
その時、パルが何か怖いものを見たような顔で青ざめて私の後ろを指差した。振り返ると副団長が怖い顔で笑っていた
「フォリア、行きますよね」
「あっっっあっぁ」
副団長がパルに目をやると私の肩をガシッと掴み
「しっ師匠、人見知り直す練習として行ってみたらどうですか、はぁはぁはぁ」
パルは逃げるように団長室の扉を開け閉めた
私は完全に諦め第4騎士団に貸し出される事に了承した。明日から私は北西部にある第4騎士団に行く事になった




