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第30話【結婚……しますか?】



「そう言えば聞きたいことがあったのですが……」

「はい、流子るうこさん。何でしょうか?」


 桜井百合から謎の百円を献上された後、わたくしは今までずっと気になっていたことを彼女に質問した。


「貴方と黒川優花は……一体どういう関係なの?」

「ふぇ!? そ、それは……どうしてでしょうか?」


 どうしてと言われても……黒川優花と彼女はただの友達にしては……その……何か距離感が違う気がすると言うか……

 正直に言うと、わたくしは二人が好き合っているように見えますわ。


「その……ご、誤解かもしれませんが……わたくしは二人の関係を怪しいと思っているのですわ」

「ご、誤解って……はわわ!?」


 ですが、これはわたくしの誤解かもしれません。だから、この際に二人がどういう関係なのか確認しておきたいのですが――

 

「こ、これは……正直に話すしかないですね……」


 こ、この反応は、やっぱり!?


 もしかして、本当に二人は原人のフリリーナとフータンの様な百合ってる関係なのですわ!?


「る、流子さん! これは……秘密にしてほしいんですが……」

「は、はぃ! ひ、秘密にしますわ! ですから、続きを……」 


 ……さて、一体お二人はどんなところまで進んでいらっしゃるのか? ここは根掘り葉掘り聞かせていただきますわ!


「実は私、お義姉ちゃんなんです」

「……え?」


 お姉ちゃんって……


「そ、それは……義妹(設定)的なことですの?」

「は、はい……義妹(義理)的なことです……」


 まさかの『姉妹』設定ですの!?


「でも、これは学校では秘密なので……流子さんも秘密にしてほしいんです」

「それは……そうですわよね。誰にも言える関係ではないですもの……」

「は、はい! そうなんです……」


 そんな……付き合っているだけじゃなく、姉妹設定も付け加えているなんて……

 はっ! もしかして――


「ちち、因みにですけど……姉妹以外にもその……設定的なことはありますの?」

「設定……ですか? あ! 最近だと優花さんが猫になったりしました」



「《《ネコ》》になったですの!?」



 ネコって……その比喩というか……まさか、猫のコスプレをしたなんて、わけでもないですし、逆にそれはそれで特殊なプレイですし……どっちの『ネコ』にしろ……そ、そういう受け的な意味の『ネコ』ですわよね?


 でも、一応わたくしの勘違いという可能性もありますし確認を――


「因みに……ネコの役割は交換すると言うか……貴方がネコになるパターンは有りませんの……?」

「わたしが……ですか? いいえ、わたしは猫にはなりません」



 そっちはネコにならないのですの!?


 ということは……あの黒川優花が彼女と二人きりの時はネコになってニャンニャンしているとでもいうのですの!?



「あの……因みになんですけど、これも秘密にしてもらえたら……」

「も、もちろんですわ! お、お二人のお関係は絶対にここだけの秘密にいたしますわ」


 まさか原人のゲーム以外でこんな百合っている関係があるなんて……こんなの言えるわけがありませんの!


 な、何だか……想像したら鼻血が出てきてしまいそうですわね……。


「おねえちゃん、秘密ってなぁーに?」

「り、りこちゃん!」

「りこ!? いつの間に戻って来たんですの!?」

「ついさっき! おねえちゃんがプリンもって来てくれないからもどってきたの!」


 な、なら……さっきの話はりこには聞かれてないですわよね……。まぁ、聞かれていたとしても、りこにはまだ早すぎてなんの話か分からないですわよね。


 すると、時計を見て桜井百合が立ち上がりました。


「じゃあ、わたしはそろそろ帰りますね……」

「えー、百合おねえちゃんもう帰っちゃうの」


「りこちゃん、すみません。でも、ずっとお邪魔しているわけにもいかないので……」


「お姉ちゃん達が結婚すればずっと一緒に言われるのに……」

「ちょっと、りこ!? 貴方、な、何を言って!?」


 すると、りこの言葉を聞いて桜井百合がわたくしに提案をしてきました。


「結婚……しますか?」

「は、はぁあああああああああああああああああ!?」


 あなな、貴方には黒川優花がいるでしょうが! って、お待ちください……この女、確か『《《わたしは》》ネコになりません』とか言ってましたわよね……なのに、わたくしと彼女が結婚するということは――



 この、女……わたくしに《《ネコ》》になれって言っているんですの!?



「そんなの、絶対にダメですわ……っ!」




――――――――――――――――――――――――――――――――――――




 あの後、流子さんの家を出る時に流子さんが言ってくれた言葉を思い返します。


「結婚はできませんが……貴方が来るとりこが喜びます」

「そ、そうですか? えへへ……」

「ですから……」


 そして、名残惜しそうに流子さんはわたしに言ってくれました。


「りこと仲良くしてくれてありがとう」


 優花さんはわたしが流子さんと合うと何故か不機嫌になります。



『またあの女の話ばっかりして! もう……』



 ですから、わたしは優花さんにも流子さんと仲良くしてもらいたいです。

 そう言えば、りこちゃんのあの言葉……



『お姉ちゃん達が結婚すれば――』



 結婚はできませんが……いいことを思いつきました!


 そして、わたしはそれを家に帰って優花さんに伝えました。



「優花さん、デートしましょう!」

「は、はぁあああああああああああああああああ!?」



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