メカナイズド・ハート 158話
ルーカスがコロニー外壁に備え付けられた防御施設を片っ端から破壊している間、コロニー内部でコロニー内部へと入るためのゲートを守備していたドイツ軍部隊は混乱していた。
「どうした・・、早くこいよ・・・。」
兵士たちは小銃を構え、野砲を展開して砲口を向けて、ミサイルのシーカーを開き、息を潜めながらポーランド軍の侵入を今か今かと待ち構えている。
しかし、ポーランド軍はこない。
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「はっはっは、今頃連中は誰も出てきやしないゲートとにらめっこしているだろう。時間を無駄にしている間に我々は外壁を綺麗にするぞ。」
ルーカスは頭上から友軍戦列艦の砲弾が降り注ぐ中で、それらの砲弾が作る爆炎と破片の波を避けながら、残りの防御施設を掃除していく。
「遅い!!」
砲を旋回させてルーカス機を射線に捉えようとしてくる敵の砲台の旋回半径の内側に飛び込み、砲台の弱点に向けて至近距離から発砲して無力化する。
「大隊長どの!!主力艦隊が陸戦部隊を連れて30分以内にくるとのことです!!どうしますか!!」
そのシンプルな報告でルーカスは頭が止まる。
このまま戦果を拡張するべきか?
それともドック内に戻るべきか?
「戦果拡張を続けますか?それとも引き上げますか?」
「考えても無駄だな!!到着5分前まで壁に張り付き敵の防御施設を破壊し尽くせ!!5分前になったら知らせろ!!」
「了解です!!」
ルーカスはミリアム中尉に命令をするのと同時に、覚悟する。もし敵の逆襲部隊が出張って来て、ドックを再占領されてしまえば主力の陸戦部隊は手厚い歓迎を受けることになる。橋頭堡なしでは上陸する主力の陸戦部隊が上陸したとしても充分にその数を生かしきれず水際上陸作戦で、甚大な損害を被るだろう。
しかし、外壁に張り付いて防御施設を破壊しない限り、上陸部隊は射的の的として片っ端から撃ち落とされて終わりである。
そして、その緊迫した状況の中で30分というものは一瞬で過ぎ去ってしまう。
「あと5分です!!」
「よし!!引き上げてドック内に戻るぞ!!」
「了解です!!」
帰り際にも防御施設を破壊しながら、大隊各機と共にドック内に向けて飛び込む。
「チッ!!いやがるじゃねえか!!」
眼前の光景をスクリーン越しに見て、舌打ちと共に腹立たしさが荒っぽい言葉と共に放たれてしまう。
それも当然で、少し前に確保したドック内に見知らぬ形、そしてドイツ軍の識別マークがついたポッドが数機見えるのだ。
「敵の逆襲部隊だ!!蹴散らせ!!」
そう怒鳴りながら、引き金を引く。




