メカナイズド・ハート 145話
多大なストレスがかかった日々は矢のように過ぎていく。
ルーカスが中心となり副官のミリアム少尉のサポートの元、ヤン・カピンスキ少尉とユリア・グレツキ少尉の教官二人が応援としてきたほかの教官たちのリーダーとして12人の教官たちの意見をまとめると同時に、ルーカスの命令を上から下へと伝え物質化する役目を果たしている。
わずか数日でルーカスは短い期間で最小限の人数でこれほど大規模な訓練課程を、連隊規模の部隊に集中的に与えるというストレスから、途方もなくイラつきやすい短気でトゲトゲしい人格へと変わりつつあった。
先輩ずらをして気楽に構えることができた前回と異なり、今回はルーカス本人の人格に影響を与えるほど腹立たしい怒りがストレスによって発生している。ルーカスの多忙な一日は不十分な睡眠から抜け出し、欠伸を押さえながら髭をそり、軽く体を動かしたら即座にデスクに座ることで始まり、デスク仕事が終われば速やかに再びベッドの中にスライドすることでおわる。
「いま、俺はただ少しだけのプライベートが欲しいよ。」
ルーカスは副官のミリアム少尉が変わりのコーヒーをカップに並々とそそぎながら、何か欲しい物がないかと聞いた時にルーカスはそう答える。
「はは、それは無理そうです。」
「そうか、この仕事量におれは殺されそうだよ。」
ルーカスはまともな連隊本部としての機能もない、小さな掘っ立て小屋のような執務室で総勢百名以上のやんちゃな訓練生と数十人の憲兵、十人とすこしの教官たち、100人近い整備兵とコックと兵站局の人間から上がってくる書類をすべて処理している。
前回おこなった書類改革に基づき教官たちはある程度独自判断を任せているものの、基地全体を管理する立場になってからは、そうはさせれない問題や訓練を受ける訓練生同士の不満や衝突をうまい事制御できない事態などが起こらないようにしなければならない。
何かうまい案はないのかと頭を悩ませながらも、熱々のコップを口元に近づけて一口含む。
「まず!!」
「砂糖入れますか?」
「ああ、頼む。」
ミリアム少尉に砂糖を入れてもらうが、まだまずい。
余りの味のまずさに泥水でも吸っているのかとおもい、諦めて手元から遠ざける。
いつか何かを飲みたくなった時に飲むだろう。
そんな適当な意志によっておかれたコーヒーのカップは、まるでルーカスの意識の変化でうまれた無意識な適当さが直接眼前に示されたことで、まるで母親に適当なことをするなと怒られたような気分になり、慌てて背をまっすぐのばして姿勢を正す。
ねむすぎ




