メカナイズド・ハート 124話
本日は早めの投稿です。
苦しみなら死を迎える方法でありルーカスは一番避けたかった方法の一つだ。
ピアノ線による絞首刑毛受けるだろう苦痛と苦しみを想像して、天を仰ぐ。
しかし、天を仰いでも神に祈っても避けれれない瞬間はやってくる。
「ルーカス、時間だ。行くよ。」
「ああ、分かった。」
ルーカスは拘束を解かれ、椅子から立ち上がろうとして膝からガクッと崩れ落ちる。
「おい!?」
「ごめん・・・、ちょっと立てないや。」
ルーカスは立ち上がろうとするも立ち上がれない。
恐怖で腰が抜けているのだ。自身の間抜けな姿に思わずルーカス自身が苦笑してしまう。
なぜか目元からほろりと涙が流れるのを感じる。
自らの哀れな姿に不甲斐なく腹立たしく感じるのと同時に、怒りと諦めが混じった感情が自らの体の中で跳ねまわり、体中が感情で震える。数秒ルーカスが体を押さえながら深く深呼吸すると、幾分か楽になり言葉を再び話せるようになる。
「クッソ・・・、肩を貸してくれないか?」
「いいぞ。」
ルーカスの申し出にベルは快く応じ、自ら腰をかがめてルーカスが自分の手を彼女の肩に回しやすいようにしながら勢いよくルーカスを引き上げる。
「ありがとう・・・。」
「どういたしまして。」
その普段ベルが見せないやさしさに思わず泣きそうになってしまう。
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ルーカスが案内された部屋はそれなりに大きく、壁は白く、扉はしっかりと建付けられている。動かしても一切おかしな音はせず。丁寧に維持されてきたのだろうと感じさせる。
部屋には十数人の軍服を着た男たちが立っている。
多くがポーランド軍の記章を付けていることから、おそらく軍警察か保安部隊の人員だろう。その様子をみてルーカスは自分は死ぬときに暴れたりはしないと伝えて上げたくなる。
そのなかにひときは目立つ人間が3人いる。その三人ともいずれも真っ白なローブのように見える服装に身をつつみ、ただでさえ少し暗い部屋の中ではかなり目立って見える。
暗闇に少しずつ目が慣れると、彼らがカトリック教会の司祭であることがわかる。白い服装は彼らが宗教行事をする際に切る祭服だ。ルーカスがスペイン人であることから、彼の死刑のためにカトリック司祭を誰かが手配してくれたのだろう。
さらに部屋の中心部へと案内されると、部屋の中心の床に赤い1m×1mほどの大きさの四角形がガムテープで色ず消されているのが見える。そしてその上から薄く細く見えずらいものが垂れているのが見える。
近づいてみると、光の反射できらりと細く垂れているものが見える。ピアノ線だ。
その先にはわっかが付いており、近くに立っていた兵士の一人が手で広げてちょうど頭が通りそうなくらいに、わっかを大きくする。
その大きくなったわっかを見て思わずごくりと喉を鳴らす。
「どうぞ。」
兵士の一人がルーカスに一歩前へと踏み出し頭を突き出すように指示する。
その命令に応じてルーカスは頭を突き出すと、兵士は丁寧にわっかを頭を超えるようにかけ、頭をすぎて、首まで来るとキュっと軽くわっかを占める。ルーカスが再び姿勢を正すと、自然と上からピアノ線を垂らしている機械が調整し、ルーカスの顎と首の周りに締め付けがかかり始め、自らの肉に痛みとしびれが入り始めるのを感じる。
「刑執行まで3、2、1。」
だれかが発するカウントダウンと共に、ガクッと足元が抜け落ちる音が聞こえルーカスは落下する。
もう少しだけ続くんじゃ。




