表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/32

〈7〉近藤大輝

近藤大輝は商社に勤務し、現在、ソビエト連邦崩壊時に分離独立したと小国で油田開発事業に取り組んでいた。そして、事業も軌道に乗り、会社から長い休暇を頂いた。そして、大輝はその休暇の予定を立てていた。大輝はスポーツ万能で学生時代はラグビー部に所属していたが、ラグビー以外のスポーツも好きで、特に今は出張先の衛星放送で見たスペインのサッカーリーグ、リーガエスパニョーラが好きで、その中でも特にFCバルセロナというチームの試合が好きだった。そして、この休暇を利用して、FCバルセロナの試合を見に、スペインに行くことを考えていた。そして呟いた。

「ナマでバルセロナの試合を見て、そして、スペインを観光して、地中海で優雅に過ごす、か。ちょっとしたセレブ気分だな」

そんなことを考えながら、自宅で一人、ご機嫌な気分でビールを飲んでいた。しかし、その部屋には大輝の他にキューピッドのグラシアーノがいることを大輝は知らなかった。人間である大輝にはキューピッドのグラシアーノは見えないのだ。そんなグラシアーノは大輝を見て、ほくそ笑んでいた。そして、大輝の胸に向かって弓を引き、金の矢を放った。すると大輝は一瞬胸にチクリと痛みを感じ、胸に手をあてた。すると頭上から一枚の写真がヒラヒラと大輝の前に舞い落ちてきた。大輝は何気なくその写真を手に取り、そして見た。その写真には西村冴子が写っていた。キューピッドに金の矢を撃たれたものは、はじめに見た人を好きになる。大輝は写真を見て、「冴子」と思わず呟いた。大輝と冴子は知らぬ仲ではないのだ。大輝が出張するまで、二人は付き合っていたのだ。大輝はその写真を見ながら冴子に思いを馳せた。そして、徐々に冴子への思いが募りはじめ、やがて恋の炎か、体が熱くなっていくのを感じた。大輝は冴子の写真から目を離すことが出来なくなった。それが、グラシアーノが仕掛けたこととも知らずに。大輝はその写真をいつまでも眺めていた。そんな大輝を見てグラシアーノは不敵にほくそ笑んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ