凄まじい美奈
それからは凄まじかった。桜木町駅前に戻りランドマークタワーの展望台に上がって地球は丸いと実感、そこのレストランでカレーを食べ、今度はロープウェイに乗った。続いて遊園地に行くと、観覧車とジェットコースターに乗って気絶しかけた僕を他所に美奈さんは「ひゃっほーい!」と大はしゃぎ。
この人も体力オバケじゃないか……。
「ハァ、ハァ、ハァ……」
「おやおや、ちょいと遊び過ぎちゃったかな?」
両手を膝について息を切らす僕の顔を覗き込む美奈さん。三半規管の乱れで彼女の顔面に吐瀉物をかけてしまいそうだ。
「ちょっと、休憩を……吐きそう……」
「え、マジで!? ごめん! そんなキツかったかぁ」
近くのベンチに座り込み、半分ほど残っていたペットボトルの水を飲み切った。水は常時携帯するようにしている。
美奈さんは僕に寄り添って背中を手でさすってくれるが、ここで吐くわけには行かない。
落ち着いてきて、アナログ式の腕時計を確認すると、座り込んでから30分ほど経過していた。
「だいぶ落ち着いてきました」
「うん、良かった。ほんとにごめんね。もう帰る?」
美奈さんは心底申し訳なさそうに俯き加減の僕を見る。屈み込んだ彼女の胸元に視線が行くくらいには回復している。こんな生き物で申し訳ない。
「ちょっと移動しようか」
「はい」
僕らは近くのカフェテラスへ移動して、再び休憩することにした。




