19話
「クノーさんもさっき帰ってきたばかりですか?」
「はい、帰ってきたらハンイ君がまだ帰っていなかったのでご飯を作ろうかと…」
「あ…す、すいません。いつも俺が晩御飯を作ってるのに…」
「いえいえ、いつもハンイ君に任せっきりなのは悪いので今日は私が作りますよ。寛いでいてください。」
「すみません…ありがとうございます。そういえば、レイはまだバイトから帰ってないんですか?」
「まだみたいですね…」
「…ただいま…」
扉が開く音が聞こえ、誰がか帰ってきたようだ。
「あっ!!噂をすればなんとやらですね。帰ってきたみたいですよ?」
クノーは嬉しそうにそう言うとハンイを出迎えたように玄関へ向かう。
しばらくすると中学生ぐらいの少女がクノーと共にリビングに入ってきた。
「おかえりなさい。レイちゃん!今日もバイトお疲れ様です。」
少女の髪は腰まで長い黒髪を二つに分けたツインテールで束ね、清楚そうな白を基調とした中学校の制服着た華奢な少女だ。
体型はクノーとは対比的でとてもスレンダーな体型をしていて、そのことを彼女はコンプレックスに思っているらしい。
「…ただいまクノー…」
レイと言われた少女は無口なのかボソッと呟くように話すがクノーを見る目は本当の親をを見るような温かい目をしていた。
だが…
「おかえりレイ」
「…なんだ?いたのかニート兄…」
ハンイが声をかけると途端にまるで汚物を見るような目に変わり、息を吐くように毒を吐く…兄貴の宿命なのである。




