74、 計画
誰かを喜ばせたい
その気持ちだけで、こんなにも頭を悩ませてしまう
当日よりも、その日までの時間が一番幸せなのかも
「ねえ、クリスマス、どうする?」
約束はしていないけど、絶対一緒にいる、はず。
「まだ、何も。特に」
まぁ、男子ってそうだよね。
「じゃあ、クリスマスっぽいところ、行こうか」
そりゃ、そうでしょ。
それから、大事なのは…。
「でね、クリスマスプレゼントなんだけどね」
「欲しいもの、ある?」
「買うの禁止」
「え、どういう事?」
「朱海さん、委員会であんまりバイト行けなかったから。買ったものじゃないものを、プレゼントする」
「…たかこちゃん、金欠?」
ーーばれたか!
「違うよー」
あっかんべーして、ごまかす。
「でも、面白いかも」
でしょ!考えるのも楽しいよね。
「じゃあ、当日まで内緒ってことで」
何日かして、朱海さんからメッセージが来た。
「クリスマス、朝早く出て、終電で帰りたい。ママに許してもらえたらだけど」
ふたつ返事でOKだった。
朱海さんには、絶大な信頼があるらしい。
何があるかは当日まで秘密の約束なので、
どこに行くかは分からない。
で、わたしからのプレゼントはーー
思いつかない。
朱海さんが、すごーく喜んで、あっと驚いて。
感激するもの……ってなんだろう。
ちょっと笑えて…それは、いらないか。
自分で言っておいて、いい案が思いつかない。
朱海さんが好きなものを紙に書いてみる。
綺麗な景色、静かな場所、あったかいもの。
バイク、楽しいこと、美味しいもの、何気にロマンティックなこと…と、
私?かな。
手首に赤いリボン付けてーー
だめだ、却下。
引くわ、普通に。
よし、マフラー編もう。
間違いない。
多分。




