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碧い航海日誌   作者: 松本朱海|徒然なるままに
続きの話

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19、 大学入学

入学式

期待と不安が入り混じる、特別な一日

ひとりで迎えたはずのその場所で、思いがけない出会いが待っていた

合格の連絡をもらった後が大変だった。

その日の午後2時までに入学手続きをしてくれと言われ、

母さんに銀行に走ってもらい、

滑り止め先の入学辞退の手続きもしなければならなかった。


入試の時にはあまり頼りにならないと思っていた母さんは、

今回はとても頼もしくて、有り難かった。

感謝の言葉は言わないけど。


入学式には間に合わないから、

高校の制服で出てもいいやと思っていたけれど、

さすがにそれは‥とかなんとか言ってスーツを買ってくれた。


入学式。


仕事が休めない母さんに正門まで送ってもらい、1人で行った。

意外に親子で来てる人が多い。


正門や式場の入り口で記念写真を撮ってる人が沢山いた。

そうか、1人じゃ撮れないんだ。


母さんは明日の滑り止めの入学式に出るつもりで、

休みを取っていたらしい。

撮影している学生達を横目で見ながら、会場に着いた。


「朱海!」


こんなところで名前を呼んでくれるのは‥


「しんちゃん?どうして?」


「まぁ、まぁ、入学おめでと〜!

よく頑張ったな!いい子いい子してやろう」


年に数回の、希少なセット済みの頭をガシガシ撫でられた。


「しんちゃん、ありがとう! 今日会えるとは思わなかったよ」


「入学式の後で新人勧誘があるんだよ。 お前も終わったら来いよな!」


1人で来た事がわかると、

しんちゃんは看板の前で写真を撮ってくれた。

自分も1人だったから入学式の写真がないそうだ。


さり気なく気がきくしんちゃん。

諦めていたので、嬉しかった。


式が終わって出ていくと、

さっきとは全く違う世界が広がっていた。


「バレー部入りませんかぁ!」

「書道部です!一緒に作品を作りましょう!」


この中を通って門まで行かなければならない。

おもしろい。

何かサークルに入りたいけれど、

そんな事考えている余裕も無かったし。


ブラブラしていると、

スキーサークルのお姉さんに声をかけられた。


「スキー好き? 受験も終わったんだし、一緒に滑りましょー♡」


綺麗なお姉さんから、すごいギャグが出た。

思わず立ち止まったら3人に囲まれた。

スキーか、面白そうだな。


「あ〜ごめんねー、 この子うちの子なのよ」


後ろから歯がいじめにされた。

「え~、かわいい子と滑りたいのに~」

ヒラヒラとお姉さん達に手を振る、しんちゃん。


「探したぞー。何か入るのかー?」

「まだ、決めてないよ。何かは入りたいけど」


「じゃ、決まりだな。ここ名前書いて。‥よし。

みんなー! 入会第一号、朱海くんです!」


きゃーとか、わーとか、拍手とか、

すごい熱気でクラクラしそうだ。

これが大学生のノリだろうか。

でも、次の新入生獲得のために、あっという間に静かになった。


「しんちゃん? 一応確認だけど、文化祭の実行委員会…であってる?」

「そうそう、文化祭の前後は忙しいけど、普段はそうでもない。

バイトも恋愛もする時間はあるぜ!もちろん勉強もな!」


そうだな、そうなんだよな。

勉強…もだけど、色々な事ができる。

バイトも、バイクも!


これから起こる色々な事を予感させるように、

桜の花がとてもあざやかに咲きほこっていた。

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