妙なる光の降る丘で~或いは、辺境に嫁いだ元王太子妃候補の徒然なる日々~
アミークス公爵令嬢であるアスペラ・アエクム・アミークスは長らくジール王国の「珠玉の君」と謳われる王太子殿下の妃候補であった。
この度、めでたくも王太子妃が決定したため、晴れて自由の身となったものの、そうなってしまえばただの立派な嫁き遅れ令嬢。とはいえ、高すぎる身分ゆえに、父が用意する縁談は彼女の望みとはかけ離れた相手ばかり。
かくして、アスペラはわずらわしい家から解放されるため、一計を案じることにした。
「と、言うわけで、わたくしの夫を見つけていただきたいのです、殿下」
アスペラが結婚相手に望む条件はみっつ。
両親が納得するだけの身分があること。
面倒な社交が少ないこと。
そして、最後のひとつは――。
「子どもがいることですわ」
これは辺境に嫁いだ元王太子妃候補の引きこもり令嬢が、旦那様と可愛い子ども(予定)と送る引きこも――スローライフな日々の徒然である。
この度、めでたくも王太子妃が決定したため、晴れて自由の身となったものの、そうなってしまえばただの立派な嫁き遅れ令嬢。とはいえ、高すぎる身分ゆえに、父が用意する縁談は彼女の望みとはかけ離れた相手ばかり。
かくして、アスペラはわずらわしい家から解放されるため、一計を案じることにした。
「と、言うわけで、わたくしの夫を見つけていただきたいのです、殿下」
アスペラが結婚相手に望む条件はみっつ。
両親が納得するだけの身分があること。
面倒な社交が少ないこと。
そして、最後のひとつは――。
「子どもがいることですわ」
これは辺境に嫁いだ元王太子妃候補の引きこもり令嬢が、旦那様と可愛い子ども(予定)と送る引きこも――スローライフな日々の徒然である。