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曖昧な7日目

終了。です。最後まで、名前を出さずに書ききりました。二度とこんな暴挙はしません。

結局、曖昧な日々と恋人の日々は、あんまり変わっていない気がする。


「付き合って速攻で、デートってするもんなの?」

「さぁ? 別に何時したって良いだろ。 朝帰りした仲だし? 」

「親父臭く云うな変態」


あの後コイツが何か云おうとした時、ちょうど良いタイミングでドアをコンコンとノックされた。

私は思わず叫んで背後にいたコイツをベッドから叩き落としてしまった。

真っ赤になった私を見てにまにましたお母さんに、何があったのかと聞かれて、私は思わず部屋から逃げてしまい、少ししてからもう一度恐る恐る部屋に戻ると、ぐったりしたあいつと、更ににまにましたお母さんに出くわして、私もぐったりさせられた。


夕飯を置いて「ごゆっくり」とわざとらしく云ったお母さんが出て行った後に、日曜日にデートに行こうと云う話をした後、アイツはさっさと帰っていった。 家でおばさんからまた根掘り葉掘り聞かれるんだろうなと思うと、同情を禁じ得なかった。

絶対に、お母さんは出て行った後おばさんの所に行って「うちの娘をお願いします」トークをしたに違いない。 アーメンと胸で十字を切った後、あっちゃんに電話をして昨日心配してくれてありがとうと云った。ら、


「まぁ、そんなことよろしいのですよ。 私達は友人。 その上貴女は私の親友に部類する方ですもの! さながら私は貴方達2人に恋の矢を射るギリシア神話のエロス様だったと云う事ですわね! 感謝の辞を示されるよりも、私は事の顛末を知りたいのです! あぁ神様っ。 此処にまします私の愛すべき親友の未来に愛おおからん事を!! 」

「え、と、あっちゃん? 聞いてる? おーい」

「はっ! すっかり我らが愛の神に心を奪われておりました。 さぁさ! 遠慮する事など御座いません。 ずずいと話してごらんなさい! 」


あまりのテンションの高さに更にぐったりしつつも、土曜日は一日療養して、そして日曜日。

私達は、特に何をするでもなく、ショッピングモールを唯ぶらぶらと歩いていた。 特に何か欲しい物がある訳でも、何処かへ行きたい訳でもない。 だから取り敢えず、出来たばかりのショッピングモールに行ってみようと云う話になったのだった。


私はちらりと自分の右手に視線を落とす。

其処には私のと、私の物じゃないゴツゴツした大きな手が繋がっていて、少し、鼓動が跳ねた。

周りには手を繋いでいるから、少しはカップルぽっく見えるだろうと思うが、どうだろうか。


なんせ私と彼は確実に釣り合っていないのだ。 先日の喫茶店でそれを切実に感じた。 相手が悪かったのもあったかもしれないけれども、それにしても周りの反応には多少なりとも傷ついた。


だから思うのだ。 カップルっぽく見えるようにするにはどうしたら良いのだろうか、と。 勿論私が釣り合うようにファッションやら化粧やらは努力するようにしなければならない(今日はちゃんとビューラーも使えた)のは分かっている。 が、今すぐは無理だ。 即効性がなければいけない。


手を繋ぐ。

確かに一番手軽だし今すぐできて有効的だ。 だけど別にそれだけで彼氏と彼女に見える訳ではない、気がする。


うーん、どうしたら周りにいるカップルの様に、カップルっぽく見えるんだろうか。 ……難しいもんだなぁ。

首を傾げてふむむと唸ると、斜め上の方から呆れた様な溜息が降ってきた。


「……お前、本当に変な所で器用だよな。 良く歩きながら首を傾げられる……。 で、どうしたんだよ」

「いや……。 私達って、恋人っぽく見えるかなぁ? と思って」

「はぁ?なんだそれ」

「恋人っぽい恋人って、どんなだろう。 と思って。うーん、どんなだと思う? 」

「あぁ、それはあれだな」


何かを納得した様に肯いている彼は、此方を向いてニヤリと笑った。


何故だか私はその時、狼に補食される羊の心境をとてもよく理解出来た。


ぐいぐいと引っ張られたのは、階段前のちょっとした死角。

でも彼は今さっきから女性客の視線を集めているから、今更隠れる必要なんてない。 と云うよりも全く意味がない。

意味の分からない行動に眉根を寄せると、顎をぐっと捕まれて上を向かされた。


それからすぐ唇に、生暖かい感触。


「キスしてたら、どっからどう見ても恋人だろ? 」


結論、曖昧な日々と恋人の日々は、違うらしい、です。






ハッピーエンドでフィナーレ!


最初の4話目ぐらいまでは書いたのが約半年前で主人公の性格が何処かに飛んでしまっていたので、最終的になんとも云えない別人感に満ちていてすいません←


誤字脱字など作者の国語力の低さが半端ないのでお教えいただければ…!と思います。ほんと願いします。


改稿作業(2010/7/3)中にあまりにもコメントください恨みますよ的な自分の後書き前書きに 

な に 書 い て ん だ

と恥ずかしすぎて死にそうでした。本当にすみません。

いやはや、おまえはどんだけ寂しがってんだと。気持ち悪い事いっぱい書いててめげまくりですみません。

そして感想を下さった皆様、ほんっとうにありがとうございます!

正直感動で泣きそうでした。今も若干潤みます←


最後になりましたが此処までお付き合いして下り読破してくださった皆様、本当に有難う御座いました。


<了>

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