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3-E

短いので二話投稿(2/2)

「アルカさん、さすがですっ」


 戦いが終わってダンジョンの外に出ると、そこにはギルドメンバーが事の収拾にあたっていた。ダンジョンという明確に位置が分かっている箇所を起点にすると分かりやすかったのだろう。そこに道案内したと思しきマルチナが、出てきたアルカに向かって喜色満面で声をかけてきた。


「ああ、まあなんとかなったな」


 素直な称賛の言葉にうなずいてみせるアルカ。周囲ではまだまだゴブリンの残党相手の戦闘が起こっていたが、それも直に終わるであろうことは見て取れていた。後は既にここから辺りに散っていってしまったゴブリン達を掃討する任務が始まるのだろう。とはいえ、ゴブリンジェネラルという頭を失い、ダンジョンコアという発生源を潰されたゴブリン達を全滅させることはそれほど難しくは無いだろうというのが皆の考えだった。


(まあ……こんなのも悪くないのかな)


 キラキラとした瞳を向け来るマルチナからの称賛の言葉に、アルカは少しの安堵すら覚えていた。これまで自分が骸装士の高みに上ることだけを目指し、夢破れて地元から逃げ出した。しかし、そのころ培った技術を使ってこれほど喜ばれるのだから、下手に骸装士の技術を捨てるのではなく、身についた骸装士の力を細々と使って生きていく、惰性のような生き方も悪くないのかもしれないな、とアルカは感じ始めていた。

 と、そこにダヤンが声をかけてきた。今まで疲れからへたりこんでいたのだが、ようやく体力が回復したようだった。


「アルカさん、そう言えば一つ気が付いたんですが」

「あん?」

「あの、ゴブリンが強くなっている、みたいな話があったじゃないですか」


 言われてアルカはああそう言えばと思う。確かにそういう話があったし、だからこそマルチナ達がピンチに追い込まれたという話だった筈だ。

 思い返せばゴブリンジェネラルについても、攻撃力防御力ともにこれまで戦ったものよりも強かったかもしれない。あまり意識しておらず、”個体差”みたいなものかと思い気にしていなかったアルカは、言われて初めて思い出した。


「ちょっと気が付いたんですが」

「何に?」

「ゴブリン達が使ってる武器が、その、骸装具っぽいなって。ゴブリン達って骸装具を作れるんですか?」

「――――――――は?」


 言われて、世界が、停止した。

 そして、アルカの中でも分からなかったピースが次々に組みあがっていく。確かに彼らが使っている武器に違和感があった。その違和感に名前を付けるとしたらなんだったのか。「骸装具をゴブリンが使っている筈がない」という思い込みが気付きを妨害していたのではなかったか。

 骸装具は使うのはもとより、作るのもセイワーズの秘匿技術である。ゴブリンが偶然で作り出せるものである筈がない。

 という事は。

 ――と、いう事は。


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