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3-P

短いので二話投稿(1/2)

 アルカがマルチナと見た、あの山中にある洞窟の中。穴の中にしては広く天井も高い場所。その中央に禍々しい瘴気の発生源があった。よく見ればそこには一種の宝石とも見えるような、闇の濁りを固めて作ったような石の如きものが浮いていた。

 一般にダンジョンコアと呼ばれるそれは瘴気の結晶であり、一度顕現してしまえば自らが瘴気を生み出す起点になっていた。

 その前に佇む影があった。

 他のゴブリンとは一線を画す、それこそゴブリンのソルジャー級を従えるコマンダー級すらも凌駕するほどの巨躯を誇る存在が。

 その存在が手にもつ禍々しくも鈍い光を見せる棍棒を振り上げて、雄たけびを上げた。するとそれに呼応するかのように洞窟内にいるゴブリン達が声を上げる。

 洞窟すらも振動で揺らがせるそれは、スタンピードの本格的な始まりを意味する咆哮だった。


 ***

 シャァァァ、という音を立てて、熱いシャワーが降り注ぐ。

 アルカはそれを頭から浴びて、ようやく生き返ったような気持ちを味わう事ができた。


 ゴブリンコマンダーが率いていた一団を倒した後、アルカ達はソルケ村にまで取って返していた。避難が済んでいるのか、村に人気はない。が、インフラは止められておらず、アルカは元々の依頼で用意されていたディアニス・エンタープライズの建物の一室に入り込み、そうそうにシャワーを浴びる事にしたのだ。

 疲弊した体に熱いシャワーが染みわたり、疲労が解けていくようだとアルカは思う。髪に指を通せば、まだまだシャワーが血の汚れに染まった。首にかけた牙のアクセサリが白いことから、伝う血の色が目立つ。


(しばらくはこうしてても、罰は当たらないだろ)


 身体を洗い流してくれる熱い湯の心地よさにアルカはしばし浸った。このまま眠る事ができればどんなに心地よいだろう、とも思った。

 しかし。


(そういう訳にもいかないよな……)


 数回のシャンプーでようやくゴブリンの汚れを洗い流すことができたアルカは、名残惜しいと思いながらもシャワーを止めた。


(まだ、本番が残ってるんだしな……)


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