12話 編入初日②
お待たせしました、12話です。
う〜ん………せっかく貴族がいっぱいいる学園に来たんだしお嬢様みたいな喋り方にした方がいいかな?
「んじゃ、これでホームルームは終わりだ。移動ある授業はちゃんとソーカを案内してやれよー。」
っは!考え事してて何も聞いてなかった……。え〜っと、なんて言ってたっけ?午前中が座学で午後が実習だったかな?
「ソーカさん、でいいかしら?私はエレナ、エレナ・テイラーよ。よろしくね。」
「よろしくお願いします、エレナさん。」
やっぱりいいや。貴族でもないのにお嬢様口調だと逆になんかありそうだし。
「突然なのだけど、私に勉強を教えてくれないかしら?私、計算は少し苦手で……。」
「いいですよ。どこがわからないんですか?」
「この割り算?っていうのがわからなくて………。」
「割り算ですか。割り算は——。」
——ゴーン、ゴーン、ゴーン
「あら、始業の鐘がなってしまったわ。」
「ではまた後ほどにしましょうか。」
ふぅ〜、やっと昼休みか〜。ここだと昼休憩っていうんだっけ。魔法学ってのはなかなか面白かったけどそれ以外はあんまりだったなぁ。
「ソーカさん。食事を一緒にどうかしら。」
「あ、エレナさん。ご一緒させていただきます。」
「私が食堂に案内するわ。」
「ありがとうございます。」
「さぁ、食べながらお話ししましょう。あら、このお肉美味しいわね。」
「本当ですね。あ、こっちのスープもおいしい。」
「早速なのだけど、さっきの続きをお願いできる?」
「割り算ですね。例えば、ここに豆が12個あります。これを3つずつのグループに分けるといくつのグループができますか?」
「ええと……4つね。それはまだわかるわ。問題はあの小数とかいうやつよ。塊に分けるのに0.5個とか0.3個ってどういうことなの?」
「あぁ、そういうことですか。小数の掛け算の方はわかりますか?」
「ええ。少し難しいけれど大丈夫よ。」
「……と、大体はこんな感じです。どうですか?少しはわかりそうですか。」
「ちょっといろいろでてきて難しかったけど何となくはわかったわ。ありがとう。」
「さっさと残りを食べちゃいましょうか。めうあまり時間もないですし。」
「あ、本当だわ。いつの間にか。」
昼休憩が終わって午後の授業がもうすぐ始まる。今は外に集合しているところだ。
「よし、全員集まっているね。今日は魔法の実技訓練よ。」
あれは、レイナ先生だ。魔法の先生だったんだ。
「今回はあっちの的にこの距離から当てる練習をします。しっかり集中しないと難しいけどがんばってね。」
「「「はい!」」」
みたところ的は人数分あるわけじゃなさそうだから前の人のをある程度見てからできるように少し後ろに並ぼうっと。
なるほど、このくらいの威力なのか。ってなると込める魔力は大体このくらい?いいや、もうちょっと少なめでもいいかも?別にちょっと弱くてもそこまで目立つことはないし。
あぁでも筆記満点なのはエレナの反応から知ってる人はいそうな感じだし平民ってだけでもだいぶ目立ってるかな。まぁとりあえずあんまり自分から目立ち過ぎないようにしよう。
お、次は私の番だ。魔力をしっかり抑えて、魔法はファイアボールでいいかな。周り見ても使ってる人多そうだし。
「行きなさい、[ファイアボール]」
熱っ!?え?なになに?後ろ?
「あら、そこにいたのね。あなたが小さくて全く気づかなかったわ。ごめんなさいね。」
あぁ、なんだアルシャインか。びっくりした。魔力込めてるときに驚かせないでほしいな。危ないから。
「別にいいですけど、次からは気をつけてくださいよ。」
「あ、あんた!なんで私のファイアボールをくらって無傷なのよ!」
「なんでもなにも……。」
ここで魔法が弱いからなんて言ったら余計にイラつかせるだけだろうし、どうしよう。全く面倒な人だな。
「なにかいいなさいよ!」
「はいはいストップ。アルシャインさん、一旦落ち着こう?」
「ふん。まあいいわ。」
一応許された……のかな?とりあえず訓練の続きしよう。さっきは確かこれくらい魔力込めてたはず。
「飛べ、[ファイアボール]」
よし、いい感じの威力になってる。
あれ?そういえばさっき食らったファイアボールって別にそこまで弱い威力じゃなさそうだったよね。うぅ、痛そうな演技するんだったなぁ……。
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