表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『黒神龍の御子外伝』紅神龍の御子になった少女の帝王学 ~剣聖イェンリン様のお気に召すまま~  作者: KAZ
第2章 真紅の誕生編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
31/54

御披露目での再会

Xもよろしければフォローをお願いします!!

Xはじめました↓↓↓

https://x.com/KazBgd


pixivにて新規キャライメージ画像更新中!

※AI生成画像

https://www.pixiv.net/users/15342558


※モチベーションに繋がります!※

いいね・ブックマーク・評価☆☆☆☆☆採点いただけますと励みになります。よろしくお願いします。

―――紅龍城へと入城したイェンリンは紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリーの一人、


レギンレイヴに誘われて城の浴場へと足を運ぶ―――


そこでボロボロの服を脱いで素肌を晒したイェンリンだったが、その生傷が絶えなかったその身体の様子を見たレギンレイヴから、優しい温もりを与える『回復』の加護を受けたことで傷が見る間に癒えていった。


身体の傷は癒えたがイェンリンの身体は痩せ細り、肋骨が浮き出る始末だった。


そのガリガリの身体を恥じるように竦ませるイェンリンだったが、レギンレイヴはその身体を醜いとは思ってもいなかった。


「さあ、一緒に入りましょう♪」


自らも衣服を脱ぎ去ったレギンレイヴが、その白く美しい肢体を伸ばしてイェンリンの手を取ると浴場の中へと進む―――


―――そこに広がっていた光景は、


「ふわぁ……凄い……」


白い大理石の柱が幾つも立ち、同じく大理石の床と壁に覆われて幾つもの洗い場と大きな浴槽が設けられた豪華な浴場であり、これまでの人生で見たこともない見事なその建造物に感嘆の息を漏らして呟く―――


その様子を見て隣でクスッと笑みを零したレギンレイヴは、


「さあ♪ まずはこっちで身体を洗いましょうか♪」


イェンリンの背中を押して洗い場に向かって行く。


「ふえ!?―――は、はい……/////」


その積極的な態度に困惑したイェンリンだったが、その笑顔から溢れる優しさを感じて逆らうことはなく、レギンレイヴに促されるまま身体を洗いに向かうのだった―――






―――その頃、


紅龍城最下層にある『結界牢獄』の前に一人の紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリーが立っていた。


「……ゴンドゥル。起きろ」


「んう?……んんっ……ファ~……んっ……ブリュンヒルデか?……何だい?……さっきまで魔術の検証をしていたものでね……まだ頭が寝惚けているんだよ……」


牢獄の前に現れたブリュンヒルデの声にむくりと身体をベッドから起こしたゴンドゥルは、ゴシゴシと目を擦りながら寝惚け顔を向けた。


「寝惚けている場合じゃないぞ」


「うん?アンタがそんな神妙な顔で此処に来るなんて、紅龍城へ攻め込んできた馬鹿でもいたのかい?」


ニヤリと冗談めいた表情を浮かべてブリュンヒルデに問い掛けるゴンドゥルを見下ろしながら、


「紅神龍様が―――御子を御迎えになられた」


「ッ!―――御子様を?……そうか……先代の御子を迎えてから数百年以上は経っていたから、黒神龍様のように御子を御迎えにならない気かと思っていたけれど……そう……遂に新たな御子を御迎えになられたのね」


「ああ……今日お連れになられて戻られたばかり故に、私もまだ謁見していない」


「そうなのか?だったら、私のこともよろしく言っておいておくれよ」


「……この後、御子様への御目通りが行われる。お前が出席したいと言うのなら、私から―――」


ブリュンヒルデがそこまで口にしたところで、ゴンドゥルは右手を差し伸ばしてその言葉を止めた。


「―――以前にも断ったはずだよ……紅神龍様も新たな御子を御迎えになられて、喜ばしい時のはずさ。そんな時に私のことで心を煩わせるなど臣下として許されないことだと、お前も分かるだろう?」


「……そうか。ゴンドゥルがそう思っているのなら、もう何も言うまい。だがな?我等の生みの親である紅神龍様が、いつまでも自分の娘を牢に閉じ込めていることに心が休まると思っているのか?」


「……」


ブリュンヒルデの問いにゴンドゥルは、それ以上何も語ることはなかった。


ゆっくりと踵を返したブリュンヒルデは、立ち去ろうとした最後に―――


「―――御子によって紅神龍様の御名前が『紅蓮ぐれん』となった」


―――ゴンドゥルに紅神龍が御子との契約によって名を得たことを告げた。


そして牢から離れていくブリュンヒルデの足音が耳に響きながら、


「……紅蓮……良い名だ……」


ゴンドゥルは独り牢獄の中で呟くのだった―――






―――夕暮れになって、


紅龍城の広大な玉座の間には、一番奥にある壇の上に二つ置かれている玉座の一つに『紅神龍』紅蓮が腰掛けており、目の前の広間に集った真紅の鎧装備に身を包む紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー達を見下ろしていた。


すると玉座の間の扉が開き、そこから入場したレギンレイヴの澄んだ声が響く―――


「御子様―――御入場!!」


―――その声に紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー達が一斉に片膝をついて跪くと、深々と頭を下げて迎え入れる。


レギンレイヴに促され、玉座の間に恐る恐る足を踏み入れたイェンリン。


「さあ、紅蓮様の傍へ」


レギンレイヴに指示されてイェンリンは紅蓮の元まで続く真っ赤な絨毯の上をゆっくりと進み始める。


その後に続くレギンレイヴは紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリーの末席に並び、他の者達と同じく跪いて頭を深く下げた。


広大な玉座の間に敷かれた長い絨毯を踏み締めながら、レギンレイヴの用意してくれた衣装に身を包んだイェンリンが進む―――


―――その姿は純白のブラウスに赤いネクタイを締めて、赤い生地に白のチェックカラーをした短めのプリーツスカートを履いて、その上から白地に赤い刺繍が鏤められたロングコートを纏った見違える姿に変わっていた。


レギンレイヴによって丹念に洗われて、紅い髪が混じった長い金髪も玉座の間に設けられた魔法石の照明が明るく照らし出して、その髪が靡きながらキラキラと美しく輝いていた―――


跪いた紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー達の間を進み、漸く紅蓮の目の前に立つと、


「―――此方の玉座に御坐りなさい」


壇上の紅蓮から指し示された玉座にイェンリンは視線を向けた。


幼い時に母親から寝物語に聞かされた王の椅子……


言葉だけで表現された物語だったが、妹と共に思い描いていた玉座以上に目の前の光景は鮮明で、美しく厳かなその光景に向かって、まさか自分が上ることになるとは思ってもいなかったことだ。


「……さあ、いらっしゃい」


紅蓮の促す言葉が聞こえてイェンリンはグッと両手の拳を握りしめると、その壇を上るための一歩を踏み出した。


―――そうして紅蓮の前まで上り立つと、


「……御坐りなさい」


再び隣の玉座に腰掛けるように言い渡され、言われた通りにゆっくりと腰を下ろすと、それはとても柔らかい座り心地でイェンリンの目が感動で見開いた。


清浄な空気に包まれた玉座から見下ろす光景は、イェンリンにとってまるで別世界に迷い込んだような気分になるほどの、それほど感動と衝撃を受ける光景だった―――


「―――皆の者、面を上げなさい。新たな御子の御披露目を始めるわ」


―――紅蓮の掛け声により、紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリーが一斉にその顔を上げて玉座に視線を向ける。


その数、十一名の美女達の視線が一気に自分の元へと集まり、イェンリンはゴクリと息を飲むが―――


「ッ?!―――ブリュンヒルデさん!?」


―――その中でフレイアの隣に控えた金髪の紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリーの姿を見て、イェンリンは驚愕して思わずその名を叫ぶ。


「ッ!?……ま、まさか……そんな……生きて、生きていたのか!―――イェンリン!!!」


年月を経て、成長した姿に変わっていたが、その特徴的な紅い髪の混ざった特徴的な金髪に、幼い頃の面影が残っているその顔を忘れることなどありはしない―――


―――イェンリンに気がついたブリュンヒルデもまた、精一杯の気持ちを込めてその名を叫び返していた。


「ブリュンヒルデのことを知っていたの?」


紅蓮の問いに驚いて固まっていたイェンリンが、コクリと頷いて返すが視線はずっと会いたかったブリュンヒルデに釘づけになっている。


その様子を見ていた紅蓮は、フゥと小さく息を吐くと、


「今は御披露目の最中よ……後からブリュンヒルデと話す場を設けますから、今は御披露目に従いなさい」


そう言ってイェンリンを一旦落ち着かせる。


「は、はい―――申し訳ありません……」


その言葉に正気を取り戻したイェンリンを見て、紅蓮は御披露目の儀を進める。


「この『紅神龍』紅蓮の新たな御子となった―――炎零イェンリン=ロッソよ」


隣のイェンリンに手を差し伸ばして紹介しつつ、言葉を続ける紅蓮―――


「―――イェンリン。この者達はね、私の牙を触媒として生み出した者達で『龍牙人りゅうがびと』と呼ばれているわ。私の加護を受け、この世界の太古の昔から私に仕えてくれているの」


「紅蓮の……牙から?……それに太古の昔からって……」


「言葉通りの意味よ。創世記の時代……私に生み出された時からずっと共に生きてきた者達。その力は人類を遥かに凌駕した力を持っているわ」


「……」


―――ブリュンヒルデに再会したことも衝撃だったが、


紅蓮の語る『龍牙人』という神龍の眷属達の話が突拍子もない内容であり、思考が追いつかないでいるイェンリンだったが紅蓮は話を続ける―――


「私以外の神龍達も、彼女達のように自らの牙で生み出した『龍牙人』を傍仕えとして置いているわ。そして此処に控えているのは数多い紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリーの中でも、特に力を持った十二名の戦乙女達……一人だけで一国の軍を壊滅することが出来ると思えば、その力も自ずと想像出来るでしょう?」


「い、一国の軍を……それじゃあ、ブリュンヒルデさんも……」


「ええ。ブリュンヒルデだけじゃないわ。さあ、これからこの子達の名を憶えてあげてね―――」


―――紅蓮がそう言い渡すと、跪いていた紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリーの一人が立ち上がる。




長いストレートの銀髪をした紅の瞳をした無表情をした美女は―――


「改めまして紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー筆頭を仰せつかっております―――フレイアと申します」


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー筆頭

―――『女神』フレイア




続いて長い金髪に黄金の瞳をした美女はイェンリンが名を呼んだ―――


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第二位……筆頭を補佐するブリュンヒルデだ」


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第二位

―――『勝利する者』ブリュンヒルデ




その次に立つ長い濃紫色の長い髪に藍色の瞳をした美女は―――


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第三位のスクルドです。主にこの城の財政面を統括しております」


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第三位

―――『未来を司る者』スクルド




スクルドの次に立った肩の長さに切り揃えた金髪で緑色の瞳をした褐色肌美女は―――


「私は紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第四位ヒルドです。主に城外で情報収集に務めております」


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第四位

―――『先駆者』ヒルド




ヒルドに続く肩上の赤い髪で茶色い大きな瞳をしている大人びた美女は―――


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第六位のスルーズです。城では厨房を預かっています。お腹が減ったら声を掛けてくださいね」


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第六位

―――『強き者』スルーズ




その次に立ったのは長い金髪を一つに編み込んだ深い緑色の瞳をした美女―――


「私は紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第七位のフロックさ♪ 紅蓮様の鍛冶師をしているよ!何か武器が欲しくなったら、いつでも言ってくれよ♪」


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第七位

―――『武器を轟かせる者』フロック




フロックに続くのは白髪の長い髪、銀の瞳を鋭く光らせる美女―――


「……紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第八位ゲイラホズだ」


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第八位

―――『槍を持ち進む者』ゲイラホズ




無愛想なゲイラホズに続き、桃色の巻き髪をして青い瞳で微笑む美女―――


「初めまして♪ 私はランドグリーズと申します。この城の侍従長を拝命しております。これからどうぞよろしくお願い致しますね♪」


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第九位

―――『楯を壊す者』ランドグリーズ




愛嬌のあるランドグリーズの次に立つ長い黒髪を靡かせて白い肌に蒼い瞳の美女―――


「どうも……私はラーズグリーズと申します。どうぞよろしくお願い申し上げます」


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第十位

―――『計画を壊す者』ラーズグリーズ




妖しい気配を持つラーズグリーズの次に立った美少女は―――


「改めましてレギンレイヴです♪ これからどうぞよろしくお願いします♪」


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第十一位

―――『神々の娘』レギンレイヴ




そして最後に立ち上がったのはセミロングの白髪を後ろで纏め、紅い瞳をした美少女―――


「私はアルヴィトと申します。紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第十二位を授かっております」


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第十二位

―――『全知』アルヴィト




こうしてイェンリンの前に並ぶ紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー達の名乗りが終わったのだが、そこでイェンリンは―――


「あ、あの……十二名と言われましたが、一人……第五位の方が抜けているようですが?」


―――それまで名乗りを聴いていて、第五位の序列を持つ者が抜けていることに気がついて紅蓮に問い掛けた。


「ええ……そうね。その者は今、罰を受けて地下に投獄しているのよ」


「……投獄?」


その時、紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリーの中でブリュンヒルデが表情を強張らせてイェンリンをジッと見つめていることに気がついた時―――


紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリー第五位の名は―――『杖を振るう者』ゴンドゥルよ」


「―――えっ?」


―――紅蓮の口から告げられたその名にイェンリンは時が止まったように固まる。


ブリュンヒルデと同じく、ずっと会いたかった人物が今この城の地下深くの牢屋に投獄されていることを知り、イェンリンの思考は暫くの間、時が止まったままだった―――



いいね・ブックマーク・評価☆☆☆☆☆採点いただけますと励みになります。よろしくお願いします。



レビューも記入して頂けますと励みになりますので、宜しくお願い申し上げます。

感想頂いてとても励みになります!

誤字報告も本当にありがとうございます!


これからも宜しくお願い申し上げます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ