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ムチャと覚悟

宗介に連れてこられた場所は大学の会議室だった。宗介は扉をノックしてから開けた。

「失礼します。遠征部隊CONTENDERの全員を連れてきました」


「ご苦労、戻って構わんぞ」

宗介はその場からそそくさと消えていった。


会議室の中はがらんとしていて、机とイスがあるだけだった。そして、さも偉そうな顔をこちらに向けて椅子にふんぞり返っている若い男が、防衛部隊隊長の浜辺瑛人(ハマベエイト)である。


「戻ったか遠征部隊諸君。素敵なピクニックはどうだったかね?まぁとりあえず掛けたまえ」

浜辺隊長はそう皮肉を言う。


「えぇ生憎いい天気だったのですが、大きなコウモリたちに邪魔されまして。散々でした」

ライアンが明らかにつくった笑顔を見せてイスに座る。だって血管浮いてるし、引き攣っているし。


「そうかそいつはよかった。こちらも育児で大変だったのだよ」

(命かけずにぬくぬくと帰りを待ってた癖によく言うよ・・・)

今全員が同じ事を考えたはずである。


「それでは、結果報告とその防具の説明をしていただこうか」

そして俺達は、遠征からの出来事を話すことにした。


  ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼


「なるほど〜特徴的な部位の破壊に成功すると追加報酬が得られると・・・」


「翼は貫いたが、出てこなかった。おそらくだが条件は肉体との完全な分離だろうな」

ライアンがそう補足する。


「まぁ何にせよ連絡しなかったのはそちらの落ち度だ。どう落とし前をつけるつもりなんだ?」


「とりあえずそちらに我々が手に入れた銃弾の半分、3600発をそちらに渡す予定だ。それで少なくとも70人以上が射撃訓練することが可能だろう」


「ンン〜それだけじゃ足りないねぇ・・・何よりこっちは食糧不足で穀潰し達が騒ぎ始めてるんだ。そっちをまずは解決しないと話にならん」

コノヤロ絞れるだけ絞る気だ。


「食糧不足については俺の脳内ガイドが既に管理者に報告している。数日はかかるらしいがそれまでは保てるだろう」

「おぉ!ならそれらを安定して食糧を供給できる方法を確立してきてくれたまえ。最優先事項だ」


「ちょっと!そこまでこっちにさせるのは流石に横暴なんじゃないか?こっちは帰ってきたばかりだし、それに他3つの地点のエイリアンはどうするんだ?」

春夫がそう訴える。


「ここまで経っても進行してこないという事はつまり、一度棲みついたら滅多に動かないんじゃないか?たとえ狩りのために動いたとしてもこの人数を前に勝てるわけないだろう?」


「それだってたった数時間の話だ!訓練や覚悟ができてない人だっている。銃の反動だって並大抵のものじゃないんだ。本当にどうにかできると思っているのか?」


「覚悟はできてないやつが悪いんだ。こんな世界になったのに『生き物だって生きてる〜』だとか『死にたくない〜』とか言ってるくせに文句だけは一丁前だ。誰だって死にたくないし俺も死にたくない。死の覚悟を持って外の世界に足を踏み出した君らのことは尊敬に値するが、それはそれだ。俺ら防衛部隊の役目は自らの生命を自らの力で守ることであって決して生命を投げだすためじゃない。ギリギリの中で見出した可能性に一番倍率が高いやつに託すことは悪いことなのか?無茶言って悪いが・・・・・・君ら以外にここまで託すことはできない。俺だって君らと同じく背中に数百人の生命を背負ってるんだ。その生命の数に見合うだけの・・・・・・覚悟と自信を持って話している」

眉ひとつ動かさずにそう言い切った。


『なるほど。こいつが隊長に選ばれた理由がわかるな』

(・・・・・・そうだな)



誰もこれ以上文句を言う者はいなかった。


「じゃあ頼んだよ」


「わかった・・・できるだけ努力する」

ライアンがそう言って退出する。俺らも後に続いた。



「これからもっと大変になるな・・・」

「そうだね。なんかもう疲れちゃった」

空と大地は背を曲げて歩いている。


避難者は体育館、防衛隊は各教室で休憩あるいは寝ているらしい。俺らはホールに専用スペースが設けられていた。

腹が減っているはずなのにもう食欲も湧かない。半分以上残った乾パンと水をインベントリに放り込む。


「うぅ・・・せめてシャワーを浴びたいわ・・・」

女子2人組はそう呟く。ホントにそう。


俺らはそれぞれ段ボールを床に敷き、眠りについた。




そして次の日・・・・・・






「あだだだだだ!!!」



全員が筋肉痛(脳筋の祝福)によって悲鳴を上げていた。

主人公の残弾数484発。


突然ですが私は高一ですので、これからの投稿が不定期になる可能性があるので、あらかじめご了承ください。



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