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生まれたその日にダンジョンに捨てられた俺はドラゴンに育てられる  作者: トーヤ


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80/141

【クレアボヤンス】とサイジュの事情

累計PV86,000PV突破です。

ありがとうございますm(_ _)m

嬉しいです(^o^)


「ギリギリまで王都には行きたくない」


サイジュがそんなことを言いだした。


「どうした?いきなり」

「あっ、【クレアボヤンス】で王都が見えたんだ」

「すごいじゃないか!」


でもそれなら、なんでだ?


「【クレアボヤンス】が使えるようになったのは、嬉しいけど、王都と言うか王城滞在時間が増えるのは嫌だ」


あっ、そうか。

サイジュの家は、王城になるのか。

王子様だもんな。

ついつい忘れるな。


「家族に会いたくないのか?」

「いや、家族はいいんだ。ただ王城にいるとだな、お茶会やら何やら(よけいなこと)に呼ばれるハメになる」


なるほど、そういうのがあるのか。


「ギリギリまでってことは、何か予定があるんだろう?」

「あぁ、母上の誕生日があるんだ」


それは帰らないとダメだな。

王子様の母上ってことは、王妃様?


「それなら、一堂に集まって何かあるんじゃないのか?」


俺がそう言うと、サイジュはどデカいため息を吐いた。


「そうなんだよ、それに出たくない」

「なんで?お母さんのお祝いなんだろ?」

「家族だけならいいけど、王家にすりよってくる貴族とか王族に名を連ねたい貴族やそのご令嬢がわんさかいるわけだ」


あー、なるほど。

王子様のお嫁さんになりたいお嬢さん方がいるのか。


「サイジュは婚約者とかいないのか?」

「いたら、婚約者の相手だけすればいいじゃないか!」


いないのか…。


「でも第三王子ってことは、兄さんが2人いるんだろう?」


第三王子より第1王子に、群がるんじゃないのか?


「上の兄は、子供の時にすでに婚約して、去年【婚姻の儀】をしている」


マジか!

子供の時に婚約ってことは…?


「政略結婚?」

「いや、兄が自分で選んで婚約を申し込んだらしい」


マジか!すげぇな。


「じゃあ、恋愛結婚みたいなものか?」

「そうだな。一緒にいる時はとても仲が良いよ。2人ともそれぞれに役割があるから忙しそうだけどね」


あれか?

帝王学と王妃教育みたいなヤツかな?


「じゃあ、もう1人の兄さんは?」

「水面下で婚約を申し込み中」


あぁ、そうなのか。

それならサイジュにご令嬢が集中するかもな。


「でも水面下でってことは、その兄さんにもご令嬢は分散するんじゃないのか?」


まだ公にはなってないってことなんだろ?


「いや、下の兄はだな。見た目がゴツくてだな。自分から話しかけにいく猛者(もさ)…じゃなくてご令嬢はほとんどいないと思うぞ」


そうなのか。

そこまでなのか?


「なら、婚約を申し込み中のご令嬢にも敬遠されるんじゃないのか?」

「あぁ、その心配はないかな。兄上の副官で普段から一緒にいる人だからな。【戦姫(せんき)】の二つ名をもつ女性だ」


おー!二つ名を!!

カッコいいな。

【戦姫】ってことは戦えるのかな?

しかも副官ってすごいな。


「他に兄弟はいないのか?」


弟とかは?


「後は、妹だけだな」


それは…間違いなくサイジュが標的だな。


「ガンバレ」


俺は、サイジュの肩をポンポンとした。

うわー、ガックリしちゃったよ。


「妹さんは、婚約してるのか?」

「いや、聞いたことないか?第一王女は【変人姫】だって」

「はっ?」


自国の王女に対して、【変人姫】って…。


「それも悩みのタネではあるんだが」


えっ?本当に変わってるのか?


「なんでそんなウワサになったんだ?」

「聞いてくれるか?見た目は俺と似てると思う」


ってことは、すげぇ美人なのでは?

可愛い系じゃなくて綺麗系だろ!?


「礼儀作法やダンスも完璧」


すごいじゃん。


「けど、ドレスや宝石には興味がない」


無駄遣いしない姫でいいじゃんか!

あっ、経済が回らないからとかそんな話か?

けど、それのどの辺が【変人姫】なわけ?


あれ?

まだ続くのか。


「お茶会のお茶受けが美味しくないからお茶会はイヤ。舞踏会は面倒。子供の頃から婚約者候補を笑顔で正論理論でやり込めて泣かせる。厨房に出入りする。自分で野菜を作ろうとする。などなどなどなど、だ」


えーと?

確かにちょっと思い描いていたお姫様のイメージからは、外れてるかもしれないけど、【変人姫】なんて呼ばれるほどか?

あっ、この世界だとそうなっちゃうのか?


ちょっと見てみたい気もするけど、王女様に会う機会なんて、そうそうあるわけないしな。

目の前に王子様がいる事は、ちょっと横に置いておこうか。


「でもあれだろ?公爵家とか侯爵家とかは、嫁いで来てほしいんじゃないのか?」

「そう思うだろ?全員、王女を娶るのは嫌だって、すでに結婚済み」


はっ!?

そんなことある?

王家と縁続きになれるんだろ?

普通は、暗躍する公爵とか侯爵が自分の息子を言いくるめて?政略結婚を狙うんじゃないのか?


「妹はな、とても頭がいいんだ」


そう言って、サイジュはため息を吐く。

それって、ため息を吐かなきゃダメなことなのか?


「公爵家や侯爵家の跡取りよりもな。女性は家を守って領地や資金のことに口を出すなってところがほとんどなんだよ。だから余計に敬遠されたんだよ」


あー、昭和以前の日本って感じか?

まっ、平成だろうが令和だろうが、そんな考えのおっさんはたくさんいたけどな。

時代錯誤だよな。

そんな考えなら、正論理論でやり込めることの出来るお姫様は、敬遠されるか。


「なるほど、お姫様は生きにくそうだな」


でも、お姫様だから直接誰も何も言わないかもしれないよな。

これが平民だったら、殴られたりする可能性もあるよな。

生意気な口きくなーとかさ?

女は引っ込んでろーとかさ?


貴族だろうが、平民だろうが、女性を下に見るのが普通なら…。


そういうのは、ムカつくよな。


女の人が前に出たっていいじゃないか!って思うよな。

【戦姫】みたいな人もいるのにな?


それは俺に前世の記憶があるからなのか?

ザランデュエル父さんとリデル母さんを見てたからなのか?

それとも両方なのかな?


「そんなわけで、俺は流行りのドレスを着て、同じ香水をつけて、同じ化粧の誰だか判別のつかない、ご令嬢には興味がない」


それはわかるな。

ゴテゴテに盛ってるんだろうな。

どうせ偽乳なんだろ?

えっ?そこじゃないのか?


あっ、顔ね。

化粧落としたら誰だかわからんやつだな。


いたよな、前世でも。

ばっちり化粧してると、すごい美人なのに、化粧を落としたら、超和風だった…みたいな?

ビフォーアフターにも程があるよな。


「だから、ギリギリまでここにいたいんだが」

「それはいいけど、俺はクッキー作ったり、料理したりしてるぞ?」


神様たちにも渡さなくちゃだし、父さんたちの分も残しておかないとだしな。


「それは、ぜひ作って食べさせてくれ。で、その間俺には、また何か役に立ちそうなスキルを練習させてくれ!何かないか?」


役に立ちそうなスキル?

って、なんだろう?


「サイジュがこんなの欲しいって、言ってくれた方が提案しやすいんだが」


そうだなぁ…って考えてるけど、何かないの?


「あるのかどうかわかんないんだけどさ」

「どんなの?」

「門とか冒険者ギルドに【鑑定の魔導具】ってあるんだけど、知ってるか?」

「あぁ、マリンのことを【鑑定】してたぞ」


って、【鑑定】が欲しいのか?


「で、その【鑑定】のスキルとかの魔法陣ってないのか?あると色々便利だよなって思うんだが」


いや確かに、王子様なら持っていたほうがいいか?

悪徳貴族とかから身を守るのには、あったらいいかもだけど。


俺のこと【鑑定】されたらマズイか?

転生者とかは表示されてないよな。

レベルは偽装してるし、大丈夫か?


「あるよ」

「ってことは、ミゲルは【鑑定】使えるのか?」


俺は頷いた。

サイジュに謝らないとな。

勝手に【鑑定】したことがあるからな…。


「そうか、それなら俺のこと【鑑定】してみてくれないか?」


へっ?

今、【鑑定】してみろって言ったか?


「いいのか?」

「頼む、実はいつからか自分でステータスが確認出来なくなったんだよ」


はっ!?

ステータスの確認が出来ない!?


「そんなことあるのか?」


さっきは普通にサイジュのこと【鑑定】出来たよな?


「普通はないんだろうけどさ…だから頼む」

「わかった、【鑑定】してみるけど、本当にいいんだな?」


サイジュが頷いたので、改めて【鑑定】をしてみる。


【鑑定(真眼)】


[名前] サイジュ(アルサイジェス・ラズリ・トライアングリカ)

[年齢] 16歳 

[ランク] E

[職業] 魔剣士(魔聖)

[レベル] 18(70)

[魔力] 490(4,900)

[体力] 490(4,900)

[スキル] ▼

[ユニークスキル] 【聖星の雷鳴】

[加護] 天空の女神ディオネール



表示されたステータスを、そのまま書き写して渡した。


「おっ!レベルアップしてるな!ってか、職業も魔力、体力も偽装してたのに、わかっちゃうのか」

「俺は子供の時から、【鑑定】使えてたからじゃないか?」


【鑑定(真眼)】が、俺の【鑑定】スキルだからだ。

ただの【鑑定】よりも、表示項目が多い。


「俺でも覚えられるか?【鑑定】」


やってみなきゃ、こればっかりはわかんないよ。


「【鑑定】の魔法陣を展開するよ?【カメラアイ】の準備はいい?」

「もちろんだ!よろしく頼む!」


はいはい。

よく見て覚えてよ。


【クレアボヤンス】よりは、時間かかるよな。

魔法陣の複雑さは段違いだからな。

たぶんだけど。

お読みいただきありがとうございます!

もしよければ評価もおねがいしますm(_ _)m

トーヤのテンションがあがります(笑)


感想、誤字脱字報告もありがとうございます。


引き続き他の作品共々よろしくお願いします!


ダンジョン代行 なんでも屋におまかせ!〜俺のダンジョンはまだないので他人のダンジョンで活動します〜

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大賢者リオールは楽しみたい!

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― 新着の感想 ―
うぅむ、これはお姫様も転生者の可能性あり―?まぁなくてもサイジュからの、御菓子美味しいご飯美味しいの言葉にミゲルに会ったら王家がミゲル君を言葉は悪いかもだけど囲い込みそう。王家のものだから手出さないで…
更新ありがとうございます。 サイジュ君は、お城に帰るギリギリまでミゲル君といたら、「ミゲルと離れたくない!」ってなるかも。 主に、胃袋掴まれた方面で、 「(´・_・`) ウチのご飯、美味しくない……
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