神様のお茶の時間〜ルサウール(水の女神)
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「クッキーが食べてみたい」
創造神アレクサンドリール様が、異世界から取り寄せたレシピ本を眺めていた。
アレクサンドリール様が、ミゲルに渡したレシピ本と同じものがここにはある。
だって、共有してたほうがいい。
もちろん料理もいいけど、今は甘味の方。
そこに焼き菓子というページの最初に載っていたのが、クッキーだった。
おいしそう。
「ルサウール?今、何か言ったかい?」
アレクサンドリール様が、振り向いて言った。
「言った。これが食べてみたい」
「どれだい?…焼き菓子?美味しそうだね」
アレクサンドリール様も、言ってくれた。
なのに、割り込んで来たアグニールが、
「そんな腹に溜まらなさそうなものより、このカクニってやつの方が食いてぇよ!!」
アグニール、うるさい。
「確かにこれも美味しそうだね」
アレクサンドリール様、何を言っている?
この焼き菓子、クッキーの方がいい。
「アレクサンディーテ、ドライフルーツしかない。だからクッキー。肉はある」
だから絶対、クッキー。
「でもよぉ、ショウガヤキだって、テリヤキだって美味かったぞ?ならカクニだって美味いに決まってるだろ?」
「そうだよねぇ」
「肉は食べた。次はクッキー。絶対クッキー」
これは譲らない。
だって食べたい、おいしそう。
「はぁぁぁ、じゃあクッキーをお願いしてみるよ」
「アレクサンドリール様は、ルサウールに甘い!」
「だって、あんなうるうるの瞳で見られたら、僕には押しきれないよ」
「いやまぁ、そうだけど」
2人でコソコソ話してる。
聞こえない、聞こえない。
ミゲルから、クッキーが転送陣で届いた。
これがクッキー…。
いい匂い。
バターのにおいなの?
「ルサウールもこっちで食べようよ?紅茶も用意したよ」
アレクサンドリール様に呼ばれた。
クッキーのお皿を持って、移動する。
なによ。
文句言ってたくせに、アグニールだって楽しみにしてたんじゃない。
「ミゲルはすごいな!こんなのも作れんのか!」
「本当だねぇ。作ったことがないから1番簡単なのでって、言ってたけどね」
これが1番簡単…?
見たことも食べたこともないから、どんなものかわからないけど、期待しかない。
アレクサンドリール様が入れてくれた紅茶もあるんだもの。
お茶会ね。
「クッキー食べる」
早く食べたい。
だってこんなに美味しそう。
「そうだね、食べてみよう」
みんなで、クッキーを食べてみる。
サクって、ホロって口の中でほどけていく。
甘くてたまらない。
なにこれ!?
これがクッキー!?
1番簡単らしいのに、こんなに美味しいの!?
「「うまい!!!」」
「おいしー」
「ミゲル!天才か!?」
アグニールの絶賛にも頷ける。
本当に美味しい。
お皿にあったクッキーは、あっという間に消えた。
どこに行ったの?
アレクサンドリール様とアグニール、ワタシのクッキー取った?
えっ?ワタシ、自分で食べたの?
あっ、本当だ。
口の周りにクッキーの粉付いてた。
ミゲル、何と交換ならまた作ってくれるかな?
もっと色々なもの食べてみたい。
お願い、ミゲル。
もっと甘味を…。
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