ホコリだらけだったぞ〜タイガイール(騎士団副団長)
はっ!?
なんだ?
なんでこいつらは、こんなに着飾っているんだ?
俺は、頭を抱えたくなった。
こいつらは、これから裁かれるために王城へ行くはずなんだが?
何を勘違いしているんだ?
まぁ、素直に登城してくれんなら別にいいか。
アンミュール一家が、王城へと向かった後、俺たちは屋敷内部の捜索を開始する。
「お待ちください。いくら騎士様でもこれは横暴なのでは」
家令だろうか?
「先程もいったが、これは正式な手続きを踏んだものだ。悪事を重ねているヤーセギス一家はもう戻ってくることはないだろう」
そう、王城に着いたら、断罪されて牢にぶち込まれるはずだ。
「そんな…」
おっと、使用人も逃さないからな?
『誰も逃すなよ』
俺は風の魔法で、隊員たちに声を届ける。
「捜索を開始しろ。屋敷の中から誰も出ることは許さん」
アンファールを叩いた時に出たホコリから、アンミュールのホコリも大量に飛んだ。
敵対していた割には、競合もしていたみたいだな。
国からアンミュールに紛れ込ませていた役人からも、違法奴隷の報告もされていた。
子飼いの冒険者崩れに、若い女や男を誘拐させ、奴隷に落とし自分達の相手をさせていたとの証言もある。
魔法使いが獣人を狙って誘拐しているとの証言も出ている。
この屋敷のどこかに監禁しているはずだ。
「いました!地下に大量の人の気配がします」
「わかった、案内してくれ」
使用人も普段入ることのない納戸に当たる部屋の床が扉になっていた。
扉を引っ張り開けると、すえたにおいが広がった。
胃から何かが逆流しそうなほどのにおいだ。
くそっ、入りたくねぇな。
とりあえず風魔法で、空気を入れ替えるか。
スキル【ベンティレイト】発動。
「行くぞ」
数人の部下を連れて、俺は地下への階段を降りる。
「ひどい」
誰の呟きだっただろうか。
俺自身だったかも知れない。
たぶん、王都の警備隊の牢と同じくらいのサイズの部屋、というよりは牢だな。
そこに10人くらいずつ押し込まれている。
そんなのが、ズラリと10部屋ほどある。
奥に行くほど、生存が怪しいものが増えてくる。
手前の部屋でさえ、自力で歩けるのかすらわからない状態の人達だったんだぞ?
俺は部下に治癒師と薬師、運ぶための担架、この屋敷の広い部屋に簡易の寝床を用意させた。
それから、この現状を書き記しメールバードで、王城の団長へと飛ばした。
罪状の上乗せだ。
こんなのは許しちゃいけねぇ。
「隊長、裏帳簿が出て来ました」
「よくやった」
手渡された帳簿は、几帳面にも日にち、金額、誰とのやりとりか全て記載してあった。
見つかるとは思ってなかったんだろうな。
子爵家や男爵家からの賄賂の金額。
ただの賄賂にしては、金額がデカい気がする。
違法奴隷の売買か?
あぁ、そうだな。
違法奴隷の売買をまとめた帳簿の金額と一致している。
さっきの部屋に監禁されていた他にもこれだけの人数を奴隷として売り捌いていたってことかっ。
アンファールと同じで、優秀だったのは先代だけだってことか。
なんだ?
この桁外れの金額は?
2つの帳簿を照らし合わせて、俺は目の前が怒りで真っ赤になった。
絶対に許さねぇぞ。
売ったアンミュールも、買ったスクエーヌ帝国のクソ貴族も、だ!!!
絶対に許さねぇっ。
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トーヤのテンションがあがります(笑)
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