どうすることも出来ねぇのか!?〜ハクレイ(騎士団員)
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オークション会場へと移動させられてしまった。
このままだとマジで奴隷として売られちまう。
奴隷契約が成立してしまえば、抵抗出来なくなる。
奴隷契約…。
なんだ?
何か引っかかってんだが。
なんだ?
あっ!!
そうだ、確か教えてもらったことがあったな。
もし万が一のときに、奴隷契約を完全なものにしない方法を。
暴れた奴隷を捕縛した時に、奴隷なのになぜ契約主に対して暴れられるのか不思議に思い、先輩に聞いたのだ。
お前も獣人だから覚えておけ。
獣人は魔法耐性が弱いからな。
簡単に捕まる可能性かあるのを肝に銘じておけ。
そう言って、教えてくれたんだったな、
"もし万が一不当に奴隷契約をさせられそうになった時には、魔力を心臓に纏わせて、契約の儀式の間中はずっと心の中でいいから、契約を拒否し続けるんだ。奴隷紋が薄くなる。それで完全な支配からは逃れられる"
そう教えてくれた。
あの時は使うことはないと思っていたから、すっかり忘れていた。
完全な奴隷契約でなければ、逃げ出すチャンスがあるかも知れない。
今はそれに賭けるしかない。
俺は目つきの鋭い男シャープルと細身の男ポリッツに、その話をしてみる。
「マジか?そんな話聞いたことねぇぞ?」
シャープルがすげぇ疑わしそうに俺を見ている。
まぁ、そう思うのはしかたないよな。
「誰にきいたんだい?」
ポリッツが、情報元を確認してくる。
「隊の先輩が言ってたのを思い出した」
俺が騎士団の魔物討伐部隊に所属していることは、話してある。
シャープルもポリッツも冒険者らしい。
「なるほど…もう時間がねぇからな。それに賭けるしかねぇか」
「そうだね、うまく行くといいんだけど」
俺たち3人以外は、もう心が折れてしまったみたいなんだよな。
目が死んでいる。
諦めしか表情からは読み取ることが出来ない。
なんとかしてやりたいが、拘束されたままの俺にはしてやれることが見つからなかった。
俺たち3人は、ずっと獣化も半獣化もせずに種族を隠してきた。
なのに、オークション会場で鑑定士に鑑定されてしまった。
とうとう種族が知られてしまった。
俺は、虎人族だがそのなかでも稀少な白虎だ。
白虎は珍しい。
他の虎人族よりも強く、真っ白な毛並みは美しいとされる。
光りに煌めくと銀色にも見える。
人化すれば、真っ白な毛並みは白銀の髪の毛へと変化する。
肌の色は褐色で、瞳は金色に輝いている。
どちらの姿でも珍しいらしい。
くそっ!
剥製のコレクターだと!?
帝国貴族のクソ野郎が俺を落札しやがった。
ふざけんじゃねぇぞっっっ!!!
絶対に逃げてやる。
こんなクソのために死んでなどやるものかっ!
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