表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
主人公に断罪される悪役に転生したけど、関わらずにのんびり過ごしたい  作者: おとら@9シリーズ商業化


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
14/19

セシリア視点

 ……もう! なんなの!?


 私はよくわからない相手に迫られて困惑していた。


「あ、あの……」


「だから、どうしたというのかしら?私に話があるんでなくて?」


「い、いやーいい天気ですね」


「そうかしら? たった今曇りになって、部活を休憩にしたくらいよ」


校舎一階の玄関にいたら、アークという平民の男の子がやたら話しかけてきた。

 私の身分や容姿目的の男の子は沢山いるけど、そのどれとも感じが違う。

 声をかける割に全然内容がないし、そもそも慣れてなさそうだわ。

 終いには、何が言いたいのかわからない。


「あはは……」


「私は罰したりしないわ。何かあるなら、はっきり言って平気よ」


「そ、それは……あっ!」


「な、なに?」


「しまった……この放課後にイベントがあったはず。確か、中庭でカレンが絡まれて……そこを俺が助けに入るんだ。そしたら仲良くなって一緒に孤児院に行ったり部活をしたり……」


「なにをぶつぶつ言っていますの?」


「すみません! 僕はこれで! また話しましょう!」


 一方的に言うだけいい、アークという方は去っていく。

 はっきり言って、私以外の貴族だったら大変な目にあってるわ。

 ずっと話しかけておいて、なにも理由を言わず去るなんて。


「まあ、正直言って……私も気分はよくありませんけど」


「あら、セシリアさん」


「セリーヌ先生、どうしたのですか? お忙しいのに、放課後に学園にいらっしゃるなんて」


 振り返ると、目線の下にセリーヌ先生がいらっしゃった。

 彼女は学校の先生であると同時に、我が国に十人しかいない宮廷魔術師の一人だ。

 家柄は私の方が上でありますが、例え先生でなくとも敬意を払うべき方ですの。


「んー……実は、リオン君が部活を作りたいって言ってるのよー」


「リオンがですか? ……一体、なんの部活を?」


「なんでもスイーツ部っていうのを作りたいとか。私にもよくわからないけど、そっちの方が色々といいかなーとは」


「それは……そうですね」


 リオンは良くも悪くも目立つし、王族なので扱いは難しい。

 最悪の場合、私が先輩方に頼み込んでテニス部に勧誘することも考えていた。

 そうしないと、リオンはどんどん孤立してしまうと思ったから。


「ふふ、噂通り仲が良いのですねー」


「そ、そんなことありませんわ。ただの幼馴染ですし……」


「あら、そうなんですねー。では、私にもチャンスが……そうしたら、顧問になった方が良いかなぁ」


 何やらセリーヌ先生が女性の顔をしているような。

 まさか、リオンが何かしたのかしら?

 ……なんでしょう、このモヤモヤ感は。


「リオンが何をご無礼でも?」


「いえいえー、そういうわけではないですよ。ただ、顧問になれそうな人がいないので私がなろうかなって思ってます」


「セリーヌ先生が……あの、魔法倶楽部や術式研究会にも誘われても断った方が」


 どちらも古くからある由緒ある部活で、エリート揃いの学生が集っている。

 今だって、先生には勧誘をかけているはず。

 先生はお忙しいのもあって、それを断ってるとか。


「ま、まあ、私くらいしかリオン殿下を抑えられませんからねー」


「いえ、そういうことでしたから私が入りますわ。そもそも、部活にするには三人が必要ではなかったでしょうか?」


「カレンさんが入ってくれるみたいですし大丈夫ですよー。一応、二人でも平気なように許可はとりました……それでは、私は職員室に戻らないとなので」


 私の返事を待たずに、セリーヌ先生はタタッと足早に去っていく。

 その足取りはなんだか軽いように見えた。


「一体、リオンは何を? そもそも、スイーツって? というか、カレンを部員にって……むぅ」


 なんだか、無性に腹が立ってきた。

 リオンってば急に変になるし、かと思えば昔に戻ったのかなとか。

 なのに、私のことは避けようとするし。


「なんだか……気にくわないわね」


 そうだ、私はリオンの監視役でもあった。

 国王陛下に頼まれ、どうか面倒を見てやってくれと。

 だったら、今だって近くで観察する義務があるわ。


「よし、決めたわ。リオン、覚悟しなさい——私を遠ざけようたってそうはいかないわよ」


 リオンが不穏な動きを見せた以上、放ってはおけない。


 カレンだって、リオンと二人きりなんか危ないわ。


 今後の予定を立てた私は、部長のもとに相談に行くのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ