第90話《第六階層クリア:黒薔薇の翼、降臨》
グラディウスは怒り狂い、
雷・炎・氷・闇・風――
王族魔族の多属性魔法を連続で放った。
だが。
ルシファーは全部、身体能力だけで避けた。
床が砕け、壁が焦げ、空気が震える。
それでもルシファーには一発も当たらない。
グラディウスは叫ぶ。
「くそ!!
なぜ当たらん!!」
ルシファーは肩を回しながら言った。
「う〜ん……正直、目が慣れたかな。
当てていいかな、第四王子」
そして――
雷槍サンダーランスを、ぽいっと放り投げた。
グラディウスは目を見開く。
「貴様、何を――!」
ルシファーは構えた。
「お前を殴りたくなったのさ」
次の瞬間、ルシファーのギアが上がった。
グラディウスの魔法は、
もう一発も当たらない。
逆に――
ルシファーの拳が、
グラディウスの顔面に何発も入る。
「ぐふぅ!!」
グラディウスの顔はみるみる腫れ上がっていく。
「おのれおのれおのれ〜!!
親衛隊!!
全力でこいつを潰すぞ!!」
グラディウスが振り返ると
――そこには。
ボコボコにされて転がっている親衛隊4人。
クラリス
「……このゴリラ女……半端ないです……」
キキ
「……何なのこいつら……強すぎる……」
メイ
「…………」
シータ
「……申し訳ございません……
これ以上は無理です……」
そしてシータが倒れた瞬間――
マジックガードが解除された。
ルシファーは息を吐いた。
「……やっと魔法解除か……
やってくれたね、第四王子……」
グラディウスは怒り狂う。
「クソが!!
究極魔法!!――臨界燃焼!!」
ルシファーの身体が一瞬で炎に包まれた。
グラディウスは勝ち誇る。
「どうだ!!
全ての魔力を投じた究極奥義!!
死ぬがよい、第八王子〜!!」
だが。
ルシファーは炎の中で首をかしげた。
「……何これ?」
次の瞬間――
炎が“弾け飛んだ”。
ルシファーはグラディウスの髪を掴むと、
そのまま――
ボッコボコにした。
「…第四……もう僕に二度と関わるんじゃない」
グラディウスは血まみれになりながらも叫ぶ。
「……うるへい……
絶対にお前だけは……
ころひてや……る……」
ルシファーはため息をついた。
「マコト〜……どうするよこれ……
すっごいしつこいよこの人」
マコトは肩をすくめた。
「……まぁ仕方ないんじゃないかな、この場合」
カリナも頷く。
「……だな……」
ルナが冷静に言う。
『……ちょっと人道的にどうかって気がするけど……
でも魔族だからね……
モンスターっちゃモンスターか人じゃないか』
ルシファーは複雑そうに言った。
「……僕も魔族なんで…なんか複雑ですね、その言い方……」
マコトは手をかざした。
「レジデューストレージ、第四王子収納」
グラディウスは目を見開いた。
「……え?」
そして――
第四王子グラディウスは光に包まれ、
ストレージに収納された。
クラリス
「グラディウス様!!
どこへ行ったの!!」
キキ
「グラディウス様のいない人生なんて……」
シータ
「……死んだ方がまし……」
メイ
「…………」
マコトは手をかざした。
「……こいつらも収納」
親衛隊4人も光に包まれ、
ストレージへ吸い込まれた。
――第六階層クリア
第六階層の出口から、
黒薔薇の翼の三人が歩み出る。
巨大魔導モニタに文字が走る。
黒薔薇の翼
第六階層クリア
中央広場は爆発した。
「黒薔薇の翼ーー!!」
「最強!!」
「DDF壊滅!!」
「蒼紋騎士団救出!!」
黒薔薇の翼は、
第六階層を完全制圧した。
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