第80話《デビル・ダークネス・ファントム進撃》
第5階層エントリー掲示板。
そこに新しく刻まれたチーム名が、中央広場の空気を一変させた。
デビル・ダークネス・ファントムその文字が光った瞬間、
広場はざわつき、観客たちが一斉に騒ぎ出す。
「また来たぞあいつら!」
「黒薔薇の翼の記録抜いたチームだろ!」
「名前だけで強そう……いやダサい……いや強そう……」
ネネの実況が響く。
『おっと〜!
やはり現れたデビル・ダークネス・ファントム!
まさに進撃中だ〜!』
――デビル・ダークネス・ファントム
進軍開始第5階層入口。
黒一色で統一された20名の集団が整列していた。
先頭に立つのは――
逆立つ銀髪、鋭い眼光、そして気障なポーズを決める男。
第四王子グラディウス・アビスロード
「ではいこうか……」こめかみに指を当て、
“謎のキメポーズ”を取る。
後ろの団員たちは、
そのポーズを見て目をそらした。
デビル・ダークネス・ファントムの構成は20名
前衛8名→雑魚を一瞬で殲滅する武闘派
高魔導士7名→演算解析で最短ルートを割り出す頭脳部隊
女性親衛隊4名→グラディウスの護衛
総隊長:グラディウス
その進軍は、
まるで軍隊のように無駄がなかった。
黒いローブを着た女性親衛隊4人が、
ひそひそと話している。
クラリス
「この格好……恥ずかしいんだけど」
キキ
「いやでもグラ様がノリノリだし……
喋り方も“やっちゃってる”感じだし……」
シータ
「……このダッサイチーム名なんなの?
グラ様のあのポーズはなに?」
メイ「……お腹減った」
――進撃は止まらない
前衛が雑魚を一掃し、
魔導士が最短ルートを解析し、
中ボスはグラディウスが一瞬で斬り捨てる。
そのたびに魔導カメラが追いかけ、
中央広場の観客が悲鳴と歓声を上げた。
「速すぎる!」
「黒薔薇の翼より早いぞ!」
「第四王子って噂の……?」
――ボス部屋前
巨大な扉の前に立つグラディウス。
「いくぞ……」またポーズをキメて、
ゆっくりと扉を押し開ける。
中にいたのは
――土下座しているサイクロプス
「…………」魔導カメラはその瞬間、
グラディウスの魔力操作で破壊された。
グラディウスは眉をひそめる。
「貴様、何をしている……」
サイクロプスは震えながら答えた。
「……いや……
まさか第四王子様がおいでになるとは……」
「はぁ〜……お前もか……
早く帰還石で行け……」
「ははぁ〜!」
サイクロプスは光に包まれ、
即座に帰還した。
親衛隊がざわつく。
クラリス「……土下座って……」
キキ「……あれはあれで正しい判断かも……」
シータ「……グラ様、怖すぎるんだよ」
メイ「……お腹減った」
グラディウスは剣を肩に担ぎ、
不敵に笑った。
「さて……第8王子。
逃げられると思うなよ……」
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