第6話 終焉結晶板が告げる災厄
アルヴァリア王国――魔導塔。
「ガルド様! 大変です!」
慌てた魔導士が駆け込んできた。
「なんだ、騒がしいぞ。どうした」
「終焉結晶板に……ノクス=ドラグレアの反応です!」
ガルドの顔色が変わった。
「……な、なんだと……! 場所はどこだ!」
「死霧の森の先、ネトラ遺跡周辺です!」
「国王に知らせろ! 第一種警戒だ!
国民は外出禁止! 兵を集めろ、非番の兵も全員だ!
鷹を飛ばせ!」
魔導塔が一気に騒然となる。
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◆ 王の間
巨大なスクリーンに、魔導士が映像を映し出す。
ガルドの左目は、魔導隊の“鷹”の左目とリンクしていた。
映像は鷹の視界そのもの。
死霧の森を越え、ネトラ遺跡へ向かって飛んでいく。
国王が険しい表情で映像を見つめる。
「……竜の姿は見えないな。本当に間違いないのか?」
終焉結晶板には
《ノクス=ドラグレア》
の文字が赤く点滅している。
ガルドは唇を噛む。
「場所に間違いありません……おそらく、地下かと……」
その瞬間――
ネトラ遺跡から、
黒と赤の巨大な火柱
が天へと噴き上がった。
爆風が鷹を吹き飛ばし、映像が途切れる。
「なにっ!!」
魔導士たちがざわめく。
ガルドはすぐに終焉結晶板へ視線を移した。
そこには新たな文字が浮かび上がっていた。
《ヴァルガ・ブラッドレイジ》
「国王! ブラッドレイジです!」
「……バーサーカー……このタイミングでか……」
王女リリアが震えながら母にしがみつく。
「お母様……なにが起こっているの……?」
王妃は青ざめた顔で答える。
「……伝説級が……二体も……」
しかし次の瞬間――
終焉結晶板の文字が変わった。
《ヴァルガ・ブラッドレイジ》 → 消失
《ノクス=ドラグレア》 → 斜線(死亡)
「……な……ノクス=ドラグレア……死亡……?」
王の間が静まり返る。
国王は震える声で呟いた。
「……何が起こっているんだ……」
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