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ガチゴミスキルで追放された俺、実は最強で異世界を無双する  作者: 木挽
【第1部完結】ガチゴミスキルで追放された俺、実は最強で異世界を無双する

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第5話 伝説竜ノクス=ドラグレアと狂戦士の指輪



扉を開けると、そこは広大なホールだった。

天井は高く、壁には古代の紋様が刻まれている。


奥の方に、黒い影がうずくまっていた。


そしてその手前には――

白骨化した戦士の遺体。


鎧も服も崩れ落ちているのに、

白骨の指にだけ、黒い指輪が鈍く輝いていた。


「……死体だな。戦士みたいだ」

カリナが低くつぶやく。


『……ここだ……』


声がした。

指輪が、俺に語りかけている。


「カリナさん、この指輪みたいです」


返事がない。


「……カリナさん?」


カリナは動かない。

視線は、奥の黒い影に釘付けになっていた。


「……マコト。ヤバイぞ……」


黒い影が、ゆっくりと起き上がった。


巨大な黒きドラゴン。

額には十字の紋様。


「黒竜……十字の紋様……こいつは……伝説竜ノクス=ドラグレアだ……」


「ノクス!? ヤバすぎるでしょ! 逃げましょうカリナさん!」


その瞬間、背後の扉が閉まった。


「えっ!」


「開きません!」


「……どうやら殺るしかないみたいだな。見ろ、この竜……片腕が無いし、尻尾も切られてる」


「……この遺体の戦士がやったんですかね……」


カリナは長い髪を後ろで結び、剣を構えた。


「……手負いの竜だな。ハンデもらうぜ、ノクス=ドラグレア!!」


「カリナさん〜!」


「筋力強化! 攻撃力強化! 魔力強化!」


青い光がカリナを包む。


「死ねぇぇッ! 断空一閃!!」


空間を切り裂く一撃が放たれた――

だが、ノクスには傷一つつかない。


「くそッ! 黒雷迅牙!!」


高速の連撃。

しかし、それでも通らない。


ノクスが咆哮し、衝撃波が走る。


「ぐあっ!」


カリナが吹き飛ばされる。


続けざまに、ノクスの爪から漆黒の刃が放たれた。

カリナの身体を切り裂く。


「ゲフッ!!」


血が飛び散る。


「カリナさん!!」


「……こいつ……クソ強いな……」


カリナは何度も立ち上がり、攻撃を続ける。

だが全く通らない。

逆に傷だけが増えていく。


そして――

壁に叩きつけられ、崩れ落ちた。


「カリナさん!!」


満身創痍のカリナが、懐から何かを取り出し俺に投げた。


革袋に入った石。


「……帰還石だ。床に叩きつけろ……地上に避難できる」


「え……カリナさんは?」


「……あいにく、一人用だ……それしかねぇ」


「そんな……」


「こんな強いやつと最後に戦えたんだ。本望だよ……最強になりたかった…」


「いやだ……なんとかしなきゃ……」


その時だった。


『……はめろ……』


「え……?」


指輪が、俺に語りかけている。


『……早くはめろ……助けたいんだろ……』


俺は駆け出し、白骨の指から指輪を引き抜き、はめた。


黒い闇が指輪から噴き出す。


「なんだこれ!!」


『……くくく……それでよし……』


赤黒い黒炎が上り黒い羽根が俺の全身を覆った。


「うわあああああ!!」


「マコト!!」

カリナの叫びが聞こえる。


闇が晴れた時――

そこに立っていたのは、長身の漆黒の戦士、黒い兜に口だけが見える。


「なんだこれ……!」


『……ヴァルガ・ブラッドレイジだ……300年以上待ったぞ……よく我の声が聞こえたな……というかすごいな、お前……ここまで同期するのは初めてだ……』


「はぁ!? どういうこと!?」


『……まぁよい。黙って見ておれ。我の時間は180秒しかない』


「え、ちょっと……体が勝手に……!」


『狂剣』


漆黒の大剣が手に現れる。


『300年……待った甲斐があったぞ……死ね、伝説竜……』


ノクスが爪を振りかざすが漆黒の戦士には全く通らない


『…くくく…ここまでとはな…宿主…最高だお前…』


漆黒の戦士は跳躍し、剣を振り上げた。


「うわああああ!!」


『狂斬』


轟音。

斬風。

そして――


伝説竜ノクス=ドラグレアは、真っ二つに割れた。


「……すごい……伝説竜を一撃で……」

カリナが呆然とつぶやく。


漆黒の戦士は着地すると、指輪に吸い込まれるように鎧が消え、俺の姿に戻った。


「うわぁぁ……なんだったんだこれ!!」


『貴様のおかげで楽勝で勝てたぞ……大義であった……我は少し眠る……またな、宿主……』


指輪は沈黙した。


カリナが俺に抱きつく。


「すげぇじゃん、マコト!!」


「いや……指輪が勝手に……」


「……とにかく、生きてる……二人とも……」


「ああ、そうだ。ありがとうな、マコト」


「カリナさん、身体は大丈夫なんですか?」


「……そうか、お前は知らないのか。レベル0だもんな……伝説竜を倒したんだ。とんでもないレベルが入るぞ」


俺の体が光る。


「うわっ! なんだこれ!」


カリナの体も光った、傷が回復する。


「レベルが入ったんだ。傷も疲労も回復する。ステータス見てみろ」


俺はステータスを確認した。


「レベル……52!?

ドラゴンスレイヤー…?」


「ああ!」

カリナが叫ぶ


「ドラゴンスレイヤーの二つ名私にも入ってる!すげえぞマコト!」


「スキルも増えてます!……

《残滓吸収(レジデューアブソープ)》

《残滓保管(レジデューストレージ)》!」


「ストレージスキルか! すげぇじゃん!

とりあえず、この真っ二つの伝説竜、保管しとけよ!」


「は、はい!」


俺が竜の残骸をストレージに吸い込んだその時――


「……カリナさん、あれ」


ホールの隅に、古びた宝箱があった。

埃をかぶっているのに、どこか神々しい光を放っている。


「宝箱……?」


カリナが慎重に近づき、剣の柄で軽く叩く。


「罠は……なさそうだな。開けるぞ」


ギィ……と重い音を立てて蓋が開いた。


中には――


大量の宝石。


赤、青、緑、紫……

宝石の山が光を反射し、ホール全体を照らした。


「やっっば!! マコト! スゲェぞこれ!!」


カリナが目を輝かせて宝石を掴み上げる。


「ストレージにしまっとけ! 全部だ!」


「は、はい! わかりました!」


俺は慌てて宝石の山をストレージに吸い込んでいく。


「ふふ……マコトちゃ〜ん」


「え?」


カリナがニヤリと笑い、俺の肩をバシッと叩いた。


「あんた、今日から私の相棒な!」


「えっ……あ、相棒……?」


「一緒に冒険者やるぞ! ……いやか?」


「いえいえいえ!! やります! やりたいです!!」


「よし、決まりだ!2人で最強を目指すぞ!」


カリナは満面の笑みを浮かべた。


伝説竜を倒し、宝を手に入れ、

そして――俺は初めて“仲間”を得た。


こうして、

ゴミスキルの俺とSランク剣士カリナの冒険が、本格的に始まった。


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