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ガチゴミスキルで追放された俺、実は最強で異世界を無双する  作者: 木挽
【第2部】さらなる冒険へ

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43/92

第43話 リザードロード

第2階層を駆け抜けるカリナの足音が、石造りの通路に響き渡る。


その先――ボス部屋の前には、十数名の冒険者が倒れ込んでいた。


全員、口から血を吐き、苦しそうに胸を押さえている。


カリナは眉をひそめた。

「どうした?」


倒れていた男が、震える手で扉を指した。

「……中の……リザードロードに……毒を……

仲間たちが……まだ中に……」


マコトが追いつき、状況を見て青ざめる。

「な、なんですかこの状況……」


カリナはルナに問いかけた。

「ルナ、何の毒だ?」


『特殊毒魔法よ。

殺さないと解除できないタイプ。

時間が経つほど致死率が上がるわ』


カリナはマコトを振り返る。

「マコトはここで待ってろ」


「え、でも――」


返事を聞く前に、カリナは扉を蹴り飛ばした。


バンッ!!


◆ボス部屋

中は紫色の毒霧が立ちこめていた。

視界が揺らぎ、空気が重い。


巨大なリザードロードが、

倒れた冒険者を掴み、口へ運ぼうとしていた。

床には二十名以上の冒険者が転がっている。

すでに息絶えている者もいた。


カリナは毒霧を吸い込みながら言う。

「ルナ、何秒もつ?」


『あなたでも……20秒が限界』


「楽勝だな」


リザードロードが振り返り、嗤った。

「生きのいいのが入ってきたな……ククク……

このボス部屋に入っただけで貴様は死んでいるのだ……

すぐに全身に毒が回り……もがき苦しみ……

じわじわと死ぬのだ……フハハハ……もがけ、もが――」


「疾雷斬!!」

カリナの姿が消えた。


次の瞬間、

リザードロードのつま先から太もも、尻、脇腹、胸、首へ――

螺旋状の斬撃が一気に走った。

まるで雷が走ったような速度。


「ぐへぇぇぇぇ!!!」

リザードロードの巨体が崩れ落ちる。


カリナは空中で剣をクロスさせ――

「消裟斬!!」


剣を振り抜いた瞬間、

リザードロードの頭部が四つに割れた。


毒霧が一気に晴れていく。



マコトがボス部屋内に駆け込んできた。

「やりましたね、カリナさん!」


ルナも感心した声を出す。

『見事よ』


カリナは肩を回しながら言った。

「楽勝って言ったろ」


奥の扉が重々しく開いた。――第2階層クリア。


救護班が駆けつけ、倒れていた冒険者たちを次々と運び出していく。


◆ 中央広場


カリナは出口ゲートをくぐると、

観客席へ向かって大剣を両手で広げ、豪快にポーズを決めた。


その瞬間――


中央広場全体が揺れるほどの大歓声が巻き起こった。


「また最短レコードかよ!!ーー!!」


「薔薇ちゃん最高!!」


「黒薔薇の翼ーー!!」


すり鉢状の構造が声を反響させ、

まるで地鳴りのような熱気が押し寄せる。


カリナは満足げに笑い、さらに大剣を振り上げた。


観客はそれに応えるように、さらに声を張り上げる。


その喧騒から少し離れた中央広場の片隅。


屋台の影で、ひとり静かに食事を取る男がいた。


深くフードを被り、

誰にも気づかれないように身を潜めている。


――この国最強の剣士、レオン。


彼は“薔薇”のポーズを見上げ、

わずかに目を細めた。


「……あの構え……

カリナか……」


声は小さく、誰にも届かない。

だがその表情には、

懐かしさと、ほんの少しの愛おしさが滲んでいた。


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