第42話 第2階層
第2階層の入口ホールは、ひんやりとした空気が漂っていた。
中央広場――巨大魔導モニターには黒薔薇の翼が光っている、歓声が巻き起こる、先日の最短クリアタイムから注目パーティになっていた。
石壁に刻まれた古代文字が淡く光り、
奥のゲートからは低い唸り声のような魔力の振動が伝わってくる。
カリナが振り返り、マコトに言う。
「マコト、最短ルート探して」
「はい! 残滓共鳴!」
マコトは目を閉じ、深く息を吸った。
残滓が脳内に流れ込み、階層全体の構造が浮かび上がる。
「……最短ルート出ました!
ルナとリンクします」
『リンク確認!
カリナ、いつでも行けるよ』
カリナは手を差し出した。
「マコト、さっきのスケルトン剣出して」
「はい!」
マコトはストレージからスケルトンキングの大剣を取り出し、カリナに渡す。
カリナは両手に大剣を構えた。
その姿はまるで“血の女王”のようだった。
「最短レコードを出す。
手当たり次第に切り捨てるから、マコトは魔石を拾ってきて」「わかりました!」
カリナは地を蹴った。
「いくぞ!!」
マコトも慌てて追いかける。
二人が入口をくぐると、カリナは一気に加速する。
『カリナ! そこを左!
すぐリザードマン5体!』
「了解!」
カリナは左へ滑り込み、
両手の大剣をクロスさせ――
「断空ニ閃!!」
振り開いた瞬間、
赤い斬撃が空間を裂き、
リザードマン5体が一瞬で消滅した。
魔石が床に散らばる。
「リデジューストレージ、魔石収納!」
マコトは走りながら魔石を次々と回収していく。
カリナは速度を落とさず、
次々とリザードマンを切り捨てていく。
その後ろを、マコトが必死に追いかけながら魔石を拾う。
『カリナ、前方にリザードマン10体と交戦中のパーティ16人』
カリナは舌打ちした。
「お前ら、どけぇぇぇ!!」
跳んだ。
別パーティの頭を踏み台にし、さらに跳躍。
「おりゃああああ!!」
赤い閃光が走り、
リザードマン10体が一瞬で消滅した。
別パーティの冒険者たちは呆然と立ち尽くす。
「……なんだあの赤いの……」
マコトは魔石を拾いながら、
すれ違いざまに頭を下げた。
「ウチのがすいませ〜ん!」
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【チョモアーケディア】
中央広場――巨大魔導モニターには、
カリナの“鬼神の進撃”が映し出されていた。
スピーカーからメメの興奮した声が響く。
『すごいです!
黒薔薇の翼・薔薇さん!
他のパーティーが苦戦する中、
あっさりと倒していきます!!』
観客たちはどよめいた。
「薔薇すげぇ! 一瞬で10体切ったぞ!」
「最短レコード確定だな、こりゃ!」
「……まてまてまて、もうすぐボス部屋じゃねえか?」
中央広場は熱狂の渦に包まれていた。




