第21話 魔力反応
討伐隊は森の奥深くへと進んでいた。
西地区の外れにあるという廃墟――
下弦の信徒 の拠点と噂される場所を目指して。
先頭を歩くのはスカルナー、カリナ、マコト、ルシファー。
その後ろに、ギルドから選抜された十八名の冒険者が続く。
総勢二十二名の大部隊だ。
森は昼でも薄暗く、木々の間を冷たい風が抜けていく。
鳥の声すら聞こえず、ただ枝の軋む音だけが響いていた。
マコトは歩きながら、
残滓共鳴Ⅱ(リデジューリンクⅡ) を展開し続けていた。
視界の端に、魔力の残滓が色の帯となって揺らめく。
「ルシファー、さっきのすごかったね。
全く見えなかったよ」
マコトが笑うと、ルシファーは頬をかいた。
「いや〜…まぁ…多少強かったりするかな〜
お二人には遠く及びませんが」
カリナは眉をひそめる。
「…目で追えなかったぞ。なんだお前」
ルシファーは照れたように肩をすくめた。
マコト
「いやいや、俺なんてま……スカルナーさん!」
突然マコトが手を上げた。
スカルナーは即座に反応し、右手を高く掲げて叫ぶ。
「止まれ!!」
隊列が一斉に停止する。
マコトは前方を睨みながら言った。
「…前方に 下弦の信徒 の魔力反応……
いや――」
マコトはゆっくりと後ろを振り向いた。
「周囲に魔力反応!
囲まれました!!」
スカルナーの声が森に響く。
「全員、警戒体制!!」
冒険者たちが武器を構え、陣形を整える。
空気が一気に張りつめた。
マコトの顔が青ざめる。
「…なんだこれ……!」
カリナが駆け寄る。
「どうした!」
「地面から魔力反応!!」
スカルナーが叫ぶ。
「下から来るぞ!!」
その瞬間――
ドォンッ!!!
地面が隆起し、爆発した。
土と岩が吹き飛び、討伐隊は衝撃で四方へ弾き飛ばされる。
土煙の中から、
巨大な影がゆっくりと姿を現した。
岩のような腕。
土塊でできた胴体。
赤い魔石が胸で脈打つ。
ゴォォォォォ……
それは、
下弦の信徒が造り出した魔造兵――
ゴーレム だった。
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