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ガチゴミスキルで追放された俺、実は最強で異世界を無双する  作者: 木挽
【第2部】さらなる冒険へ

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第18話 下弦の信徒



逃げた魔導士を追って、マコト・カリナ・ルシファーの三人は瓦礫の散らばる路地を駆け抜けていた。


夕暮れの光が建物の影を長く伸ばし、風が砂埃を巻き上げる。


魔導士は必死に走っていたが、足取りは乱れ、呼吸も荒い。


カリナは走りながら大剣の鞘を抜き、

まるで槍のように投げつけた。


鞘は地面を滑り、魔導士の足に絡みつく。


「ぐあっ!」


魔導士は前のめりに転び、地面に転がった。

カリナはそのまま飛びかかろうとする。


だが――


ズドンッ!!


三人の前に、突然土の壁が隆起した。

砂と土が舞い上がり、視界を遮る。


カリナ

「土魔法か!」


壁の向こう側で、複数の足音が響く。

土煙が薄れた瞬間、フードをかぶった人影が六人現れ、

転んだ魔導士を抱え上げる。


その動きは無駄がなく、訓練された者のそれだった。


カリナ

「逃がすかよ!」


カリナは大剣を振り下ろし、土の壁を力ずくで砕いた。

破片が飛び散り、土煙の中へ飛び込む。


だが――


六人の魔導士が同時に術式を展開した。

空気が震え、地面に複雑な魔法陣が浮かび上がる。


カリナの体が硬直し、そのまま地面に転がった。


「カリナさん! うわっ!」


マコトもルシファーも、同じ術式に絡め取られ、

体が鉛のように重くなる。


カリナは歯を食いしばりながら呟いた。


「…この術式は…知ってるぞ。

下弦の信徒ロワー・クレセントだな…!」


フードの人影たちは、霧のように輪郭を崩し、

そのまま空気に溶けるように消えた。


残されたのは、静まり返った路地と、

土の匂いだけだった。


---


三人は先ほどの戦闘場所へ戻った。

兵士たちが駆けつけ、倒れた住民を運び出し、

破壊された家屋を調べている。


夕陽が赤く街を染め、

その光が、地面に横たわるオークの亡骸を照らしていた。


マコト

「…何も手がかりはないみたいですね…」


カリナは腕を組み、険しい表情でオークを見下ろす。


「…下弦の信徒ってのは確かだな」


ルシファー

「下弦の信徒…?」


カリナ

「…いかれた宗教組織だ。

“何でもアリ”のな…」


マコト

「なんでこの町を…」


カリナ

「さあな。

不安を煽って信者を増やすつもりなのか…

それとも別の目的か…わからん」


風が吹き、ルシファーの髪が揺れた。

彼は静かにオークの亡骸を見つめている。


マコト

「ルシファー…?」


ルシファーは少しだけ目を伏せた。


「…いや…このオーク…操られてたみたいだから…

なんか可哀想で…」


マコトは胸が痛んだ。


「ルシファー…ごめん。俺が殺しちゃった…」


ルシファーは首を振る。


「違うんだ。仕方ないよ。

この町の人も…死んだり、ケガしたりしたんだ。

誰も悪くない」


マコト

「ルシファー…やさしいんだね」


ルシファーは照れたように視線をそらした。


夕陽が三人の影を長く伸ばし、

静かな風が、戦いの余韻をさらっていった。



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