第136話《西方遺跡ダンジョン・封印の扉》
西方の荒野に、巨大な天幕が張られていた。
その中心には、前時代文明の遺産――
“西のダンジョン”の封印扉が静かに佇んでいる。
ウィンザール王自らが視察に訪れ、
その隣にはセレスティア、そしてなぜか当然のようにカリナが立っていた。
ブラッドとスカイも武装して控えている。
ダンジョン入口の前には、マコトとルシファー。
マコトは王の姿を見て、思わず声を漏らした。
「……なぜ王様が来てるの?」
ルシファーは肩をすくめる。
「決まってるでしょ……カリナさんが呼んだんでしょ。
金の匂いがしたんじゃないの……」
マコトは深いため息をついた。
「……はぁ〜……まったく……何も起きなかったらどうすんのよ……」
ウィンザール王は満面の笑みでカリナに語りかける。
「カリナ殿!そなた達黒薔薇の翼は本当に凄い!。
前時代文明機器まで復活させ、西のダンジョンまでては!」
カリナは胸を張り、堂々と宣言した。
「ええ、必ずや西のダンジョン攻略してみせます。
そのあかつきには……」
ウィンザール王は即答した。
「もちろん、報酬はたっぷり払わさせてもらうぞ! カリナ殿!ワーッハッハハ!」
カリナは小さくガッツポーズ。
「行け! マコト! なんとかしろ!」
マコトは頭を抱える。
「……なんとかしろって……」
ルシファーは苦笑しながら背中を押す。
「はは……やるしかないね……」
ルナの声が響く。
『マコト、いつでもいいわよ』
マコトは扉に手を当て、深呼吸した。
「……やるだけやるか……
リデジューリンク」
残滓共鳴が扉へ流れ込み、
古代の魔導紋が淡く光る――
しかし、すぐに光は消えた。
何も起きない。
ウィンザール王は眉をひそめる。
「……何も起きないな……」
カリナはすぐに怒鳴った。
「マコト! 何とかしろ!」
マコトは扉から手を離し、静かに首を振る。
「……ダメ……無反応です」
焦るカリナ。
「なんかひねり出せ!」
下を向くマコト。
「ただ…」
カリナが食い気味に詰め寄る。
「ただ……なんだ!」
マコトは地面を指差した。
「地面の下にダンジョンが広がってるのは確認できました」
カリナは即座に王へ向き直る。
「王様! これは朗報です!
なんとダンジョンが発見できました!
今から我々“黒薔薇の翼”が踏破してまいります!」
ウィンザール王は力強く頷いた。
「うむ、頼んだ……
カリナ殿、ブラッドとスカイの同行はできるか?」
「はい、問題ございません」
こうして黒薔薇の翼は、
封印された前時代文明の遺跡ダンジョンへ踏み込むことになった。
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