134話《前時代文明の心臓を動かす者》
魔導転移装置が一度起動したものの、
光はまばらになり、装置全体が不安定に脈動していた。
ルナが静かに告げる。
『修復が必要みたいよ』
マコトは台座に手を置き、軽く息を整える。
「だね……リデジューリビルド」
残滓が流れ込み、
装置内部の魔導路が再構築されていく。
ひび割れた幾何学模様が滑らかに繋がり、
青白い光が均一に戻り始めた。
スカイはその光景を呆然と見つめていた。
「……そんな……すごい……修復されていく」
修復が進むにつれ、装置の脈動は安定し、
前時代文明の機器が本来の姿を取り戻していく。
ルナが次の指示を出す。
『いい感じよ。マコト、ルシファーと手をつないで』
マコトは隣に立つルシファーの手を取った。
「……ルシファーの中、入らしてもらうよ」
ルシファーは少し照れたように笑う。
「なんか照れますな」
マコトは目を閉じ、
ルシファーの魔力の奥へ意識を沈めていく。
強烈な魔力の奔流。
思わず顔をしかめる。
その中に、二つの異質な輝きがあった。
“闇”
そして
“光”
ルナが囁く。
『見つけたわね。“闇”と“光”。吸収して融合して』
マコトは深く息を吸い、スキルを発動する。
「リデジューアブソープ……やりました……融合成功。
魔導転移装置に入れます」
闇と光が混ざり合い、
ひとつの魔導流となって装置へ流れ込む。
六台の魔導転移装置が同時に輝き、
幾何学模様が完全に復活した。
青白い光は均一で、
脈動は滑らか。
前時代文明の遺産は、ついに完全修復された。
「よっしゃぁぁぁ!」
マコトとルシファーがハイタッチする。
スカイは震える声で呟いた。
「……直った……本当に……直った……」
彼女の瞳には、恐れと敬意と驚愕が混ざっていた。
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