101話《剣で語る二人》
カリナは砂を蹴り上げ、
飛び上がりながら二刀でブラッドへ斬りかかった。「うおりゃあ!!」
ガキィィィンッ!!
ブラッドは左手の剣に右手を添え、
まるで岩壁のように受け止めた。
衝撃波がビーチに広がり、
海面が水しぶきを上げる。
カリナは着地しながら舌を巻いた。
「……マジかよ……受けられるとはな……」
ブラッドは静かに息を整える。
「……いやいや……どうやらやるしか無い様ですね……」
ブラッドは刃を上に向け、
右手を刃裏に添え、弓を引くように構えた。
「ソードアロー!!」
剣先が光り、
無数の光の矢がカリナへ襲いかかる。
砂浜が光で照らされ、
夜の海が昼のように明るくなる。
カリナは両手の剣を逆手に持ち替え、
ゆっくりと目を閉じた。
ブラッドは驚愕する。
「目を閉じた……?――心眼!!」
カリナは凄まじい速度で剣を振り、
ブラッドの光矢を剣の腹で全て受け流した。
光の矢が砂浜に散り、
海風が二人の間を吹き抜ける。
ブラッドは息を呑んだ。
「……嘘だろ……」
ブラッドは一歩踏み込み、
砂を爆ぜさせながら高速で斬りかかる。
「はああああ!!」
その速度は、
人間の限界を超えていた。
カリナは剣を交差させ、
ブラッドの斬撃を受け止める。
ガガガガガッ!!
火花が散り、
砂浜がえぐれ、
海風が渦を巻く。
「ブラッドさん……強いじゃん……!」
「カリナ殿こそ……!
この剣圧……人間ではありませんね……!」
二人は同時に跳び退き、
砂浜に深い足跡を残した。
「じゃあ……次はわたしの番だ!」
カリナは二刀を回転させ、
砂を巻き上げながら突進する。
「うおおおお!!」
ブラッドは剣を構えるが――
カリナの速度が一段階上がった。
「速い……!」
カリナは斬撃を連続で叩き込む。
ガガガガガガガッ!!
ブラッドは必死に受けるが、
剣が少しずつ削られていく。
「くっ……この……化け物か……!」
ブラッドは剣を地面に突き立て、
深く息を吸った。
「……ならば……これしかない……!」
彼の身体から赤いオーラが立ち上る。
「奥義――
紅蓮剣舞!!」
ブラッドは高速で舞うように斬りかかる。
その軌跡は炎のように赤く光り、
砂浜を焼くほどの熱を帯びていた。
カリナは笑う。
「いいねぇ……そうこなくちゃ!!」
二人の斬撃が交差し、
砂浜が爆発した。海が大きく揺れ、
波が高く跳ね上がる。
ブラッドは息を荒げながら言う。
「……カリナ殿……あなたは……
本当に……強い……!」
カリナは剣を肩に担ぎ、
満足そうに笑った。
「ブラッドさん……
あんた、なかなかやるじゃん。
久しぶりに楽しかったよ」
ブラッドは膝をつき、
砂浜に手をついた。
「……参りました……」
カリナは剣を収め、
ブラッドの肩を軽く叩いた。
「またやろうぜ。
あんたとは、もっと戦ってみたい」
ブラッドは感動で震えた。
「……はい……ぜひ……!」
夜の砂浜に、
二人の呼吸だけが響いていた。
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