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余次元住まいのハザマ様!part7 御影の光 編  作者: 山桃


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二番手の嫉妬とお仕置きの夜

人物紹介


室生 初音 : 地方の芸大生 

     室生本家のお役目候補


ハザマ様 =室生(むろう) 透青(とうせい)

      室生家の巫覡(ふがき)をしている。

      中の人は月島(つきしま)秀青(しゅうせい)で芸大の助手をしていた


室生 御影(みかげ) : お役目様の内孫三人衆の内一人

     霊的能力を持つ 初音の婚約者


雨宮 青児(せいじ) : ハザマ様の異母兄弟 絵の才能が凄い

御影様は私を抱き上げると、困惑しながら

「おっも、初音、腰に来たぞ……」

それを聞いて私は恥ずかしくなった。


スコポラミンのせいで力の抜けた身体が重くなっているのは確かだが、面と向かって「重い」と言われてしまって顔が熱くなった。


呆然と立ち尽くしていた青児さんは、やがて自分のポケットから鎖に通された指輪を取り出すと、消え入りそうな声でつぶやいた。


「これ……お返しします……」


青児さんは静かに手を伸ばし、私の首に鎖をかけ直してくれた。その手のひらは微かに震えていた。

その様子を冷ややかな眼差しで見下ろしていた御影様は、青児さんに向かって静かに言う。


「雨宮は良いよな、秀青と同じ顔でさ。……初音にとって、俺は二番手だから。努力もなしに初音を惹きつけられるその顔が、心底憎たらしいよ」


吐き捨てるようにそう告げると、御影様は私をしっかりと腕に抱き直したまま、雨宮家を後にした。


*****


帰りの車内。静まり返った助手席の横で、運転席の御影様が恐ろしいほど低い声で囁いた。


「……アイツと、キスしただろ。今夜はお仕置きだな」


あまりの言いがかりに、私は痺れて自由に動かない口を必死に動かして抗議した。


「……っ、わ…私の……不貞……じゃな……い……です……!」


「のこのこと何も考えずにアイツの家に行くなんて、誘惑しに行っているとしか思えん!」


「っ……!」


(そ、そんなぁ……! 指輪を取り戻したかっただけなのに……!) 


車が自宅へ向かって走り去る中、私は今夜待ち受けているであろう激しい「お仕置き」を想像して、絶望と鼓動の高鳴りを抑えきれずにいたのだった。



*****


2日連続で、寝不足だった。

今日は青児さんは大学に来ていない。お母さんを探しているのかな……?


坂井さんが声をかけてきた。

「いったい何かあったの?アトリエのガラスも割れていたし……青児さん、家にもいないんだけど……しょうがないから、私が留守番していたんだけど」


「なんでも無いよ。強盗じゃないから安心して。青児さん帰ってきたら、多分、坂井さんに対して前より態度が変わると思う」 

 

坂井さんは釈然としないまま、卒業制作に取り組む。


(青児さん、お母さんに会えますように。そして、関係が修復されて……坂井さんにも優しくなったら良いな……)



*****


3日後、青児さんからLIMEで連絡があった。

お母さんに会えたと。

お母さんを家によんで暮らすそうだ。

あの事があって、指輪の件にたいしては腹が立ったけど良いほうに転んで本当に良かったと思う。

さすが私の御影様!






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