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逆張り斜に構え少女が最弱種族と最弱役職を組み合わせた結果、強くなってしまった話  作者: 倉石 雨


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25/44

25.殲滅戦

残りは13人ほど。


人間達はライカから逃げようと馬に乗り、できるだけ遠くに走ろうとする。


ライカは逃げられないように、スキル『反重力防御』を発動する。


途端に馬も人間も宙を舞い上がる。


…ライカは指を鳴らした。


グシャッ!


馬も人間も関係なく、ライカの『通常攻撃』で肉塊に変わった。


…宙に浮いている分、全て丸見えなので、かなりグロい。


ライカはスキルを解除し、彼女に血の雨が降った。


血と肉片は地面につく前に、彼女の髪につく前に、青白い光を発して消えていく。


ライカは言葉を発さず、ただ上を見た。



「…ライカ?」

ベルカは城から出てきて、ライカにそう声をかけた。


「……ん…ベルカ、どうだった?従者のロールプレイしてみてたんだけど」


ライカは振り向き、そう言う。


その顔はいつもの毒気のようなものが抜かれたような、ボーッとしているような無表情である。


ベルカは違和感を覚えた。


「………透華…?」


その言葉にライカの表情がいつものものに戻る。


「…ん?あ…え?何?」


「……………いや、なんでもないよ」


ベルカは、今は隠すことにした。



最近、透華は美鈴の近くにいることが増えた。


透華は孤独に耐えられなくなり始めていた。

初めから何もないことより、

与えられたものが奪われることの方が、人間は怖いのだ。


「…美鈴、今日も一緒に…」

…ジルコニアで遊ぼう。


美鈴は頬杖をつき、言う。


「良いよ。でも、たまにはちゃんと早めに寝よ?」


「んん…でも、美鈴は私より長く起きてるでしょ?」

…私がログアウトしたあともインしてるっぽいし。


「バレてた?」


「…別に、私は良いんだけど」


そんなことを昼休みに、人のいる教室で話す。


無論、他意は無い。

けれど、言葉足らずなところが多いので、事情を知らない人間から見れば完全に同棲カップルである。


何気にクラスで一番有名な熱々カップル…扱いされている。

真相はただのゲーム友達なのだけれど。


まぁ実際、定期的に双方の家へ行くようになり始めたので、かなりそれっぽい。



何はともあれ、初の敗北から既に1週間が過ぎていた。


土曜の夜。錦田家の美鈴の部屋で、2人はVRの準備をしていた。


「今日の決闘大会は出るの?」


「…出たい。別に、負けても損は無いし」


「まぁ…レベルも経験も得られるからね。ファイト!」


美鈴はそう言い、ポンポンと透華の背中を叩いた。

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