↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
135/256

第132話 老人の手紙 ⑬

この人生は、天の故郷に帰っていく旅だと思うのです。


私の場合は、その人生のほとんどを戦争がもたらした混乱によって、安らぎのない時間を彷徨い続けてきました。


神に対する怒りが私を支配していました。


それは原爆を落としたアメリカの神に対するものであり、また神風を吹かせなかった日本の神に対する怒りでもありました。


しかし、私のこの人生のいよいよ終わりの季節に、ほんとうの神が私を訪れてくれたのです。


それはアメリカの神、日本の神といった特定の民族の神ではありません。


すべての人の神でなければ神ではありません。


本当の神とは聖書に書かれている神だと信じます。

休ませてあげますと言われた生きている神です。


そして、その神は私にひとつの願いを与えて下さいました。


それは休ませてあげますという声を聞いたあなたに神の真実をお知らせしておくことです。


神が私に委ねて下さった人生最後の使命だと感じました。


私は日本の神を裏切って、アメリカの神になびいたのではありません。


特定の民族の神など神ではるありません。

このことに気がつくのに何十年もかかってしまいました。


私はこの世界におられる唯一の神を信じたのです。


あの日、あの砂浜に打ち上げられたハーモニカを拾った日から、毎日あの海岸でハーモニカを吹き続けました。


前にあなたにお話ししたように、あの海岸で私はハーモニカを吹きながら、神と会話していたのです。


神との会話というより、感謝を捧げていたと言った方がいいかも知れません。


あの優しかった両親や可愛い妹、そしてこの私自身も神によってこの世界に生まれ、命を与えられていたことを理解したのです。


両親や妹はあのような悲惨な死に方をしましたが、それも受け入れることが出来ました。

真実の神に私の家族を委ねることが出来たのです。


神はすべてをご存じだということが分かったからです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。