表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
原作では破滅の悪役令嬢〜でも色々違います?(再編集版)  作者: Masa(文章力あげたい)
後日話

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
90/112

サッチーの真骨頂

 謎の霧に覆われた三人は、それぞれ勝ち誇った妄言を口にし始めました。 健太はスーパーサイコガンで悪霊を吹き飛ばしたと叫び、湊は聖十文字斬りで敵を爆裂四散させたと誇り、彩乃はこの世界のヒロイン・桐原彩乃の手で成仏したことを誇れと宣いました。


 私には、これがあの悪霊の更に上にいる悪霊の能力だとわかりました。 相手に理想の夢を見せ、その後で現実を突きつける。 そうして落胆させ、絶望を糧にする魂胆です。 このままでは三人とも廃人になりかねません。 まさに、中二病の天敵というべき相手でした。 サッチーは同志たちを守ろうと、三人のもとへ駆け寄りました。


 悪霊は余興に飽きたと言い、まずはピンク髪の彩乃からつまもうとしました。 その時、サッチーが名乗りを上げたのです。 己はワルザベスでも田中でもなく、この世界に終焉を招く邪神・エターナルパーフェクトである、と。 


 私こそがエターナルパーフェクトなのですが、と内心動揺し、私はブンブンと飛び回ってしまいました。


 悪霊は、お主がエターナルパーフェクト様かと訝りました。 


 その隙に、幻覚を自力で解いて正気に戻った健太が、サッチーに逃げろと促しました。 


 ですがサッチーは退かず、健太、我の力を見くびるなと返し、今こそ封印を解いて仮初の姿から本当の姿になるのだと宣言しました。


 そう言って、サッチーは眼帯と包帯を丁寧に外しました。 恭しく扱うことで変化を演出しているつもりらしく、ギプスを外した武闘家のようだと自ら悦に入っていました。 


 私が、サッチーも幻覚にかかったのかと案じても、本人はかかっていないと言い張り、後で私に漫画を読ませると意気込んでいました。 


 少しはバトルのお約束を学んでほしい、というのが彼女の言い分でした。


 ところが、いざサッチーが理想の神として名乗りを上げると、悪霊の反応は思いがけないものでした。 


 「エターナルパーフェクト様」と、悪霊が感激の声を上げたのです。 


 復活を心待ちにしていた、既に現界されていたとは、自分はあなたのファンだったのだ、と。 


 サッチーは咳払いで取り繕いつつ調子を合わせ、お前は自分の復活のために頑張っていたのかと尋ねました。 


 悪霊は、人間どもの憎悪を糧にあなたを復活させようとしていたと答えました。


 想定していたバトルにはまるでならず、サッチーは内心では戦いたかったようでしたが、表向きは神らしく振る舞い続けました。 


 憎悪を源に現界するなど舐められたものだ、自分は理想の神なのだから現界の源も理想に決まっている、と。 


 悪霊は己の考えが間違いだったと認め、その責任を取って消滅すると申し出ました。 


 サッチーはその決意に免じて成仏させてやろうと応じ、悪霊は深く感謝しました。


 せめてトドメの成仏パンチを、とサッチーが構えたところで、あたりは白い光に包まれ、悪霊の霊体は一人の青年の姿になり、泣き出してしまいました。


 バトル展開のないまま、ことは収まったのです。 サッチーには不服そうでしたが、私はようやく腑に落ちました。 


 なるほど、これこそがサッチーの真骨頂なのだと。


 ーーよっぽど、原作世界の川端ことねと、相性が悪かったようですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ