戦いに参加したい中ニ病たち ーーエタナ視点
その山の登山口に着くと、入り口には黒装束の人物が立っていました。 見張りでしょう。
サッチーは怪しい雰囲気にむしろ高揚していましたが、このままでは突破できません。 彼女は隙を伺いながら様子を見ていました。
しかし黒装束は一向に退かず、空も暗くなってきました。
その頃、私は邪の気配が強まっていることを感じ取り、サッチーに警告しました。 彼女はやむなく、強行突破を選びました。
黒装束はサッチーを引き止めました。 この先は危険で、入ってもボロボロな祠しかないのだから帰りなさい、と。
するとサッチーは、突如として芝居がかった口上を始めました。
ここがエターナルパーフェクトーーつまり私が祀られている祠だと言い、生徒会室にあの紙を置いたのは自分だと名乗り、間もなく理想の神が復活すると高らかに笑ったのです。
ワルザベスと名乗りながら、右手と眼帯が疼くなどと述べ、すり抜けようとしました。
ですが黒装束には、その中二病めいた発言はまるで通じませんでした。 通行禁止の一点張りで、サッチーは落ち込んでいました。
そこへ、健太と彩乃、湊が現れました。 彼らはサッチーを問い質しました。
怪しい気配がして面白そうだから来た、という答えに続けて、あの文献を用意したのは本当にお前かと問われると、サッチーはそうだと認めました。
家の倉庫にあったものを持参し、上手いタイミングで生徒会長に発見させたのだ、と。
ーーもっとも本当は、持ち帰るのを忘れて瑞稀に見られただけなのですが。
健太は、サッチーが黒幕なのかと一応尋ねつつ、なぜ困っているのだと呆れていました。
そして仲間に出発を促し、サッチーに付いてくるなと突き放しました。
しかしサッチーは食い下がり、自分こそが黒幕なのだから最後まで見届ける必要があると主張しました。 黒幕だと認めたなら捕まえるかと返され、慌てて取り消す一幕もありましたが、こうして彼女は、まんまと登山口を突破したのでした。
この三人が何をするつもりなのか。 私の見立てでは、理由は違えど目的は同じでした。 サッチーは戦闘には観客がいた方がいいなどと楽しんでいましたが、私はそもそも、これから戦いがあるということ自体を、よく把握していませんでした。
光の玉という幻想的な存在でありながら、その感覚に、サッチーは少々がっかりしていたようです。
彼女が指し示した三人は、それぞれぶつぶつと呟いていました。
健太は己の陰陽術が悪霊を滅すると意気込み、湊はことねを守ると静かに誓い、彩乃は空が鳴き地が悲鳴をあげていると、眠れる力の共鳴を口にしていました。 いよいよ時が来たのです。
誰もが、こうした展開を待ち望んでいたのでしょう。 その緊迫した様子に、サッチーは安心しきっていました。




