表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
原作では破滅の悪役令嬢〜でも色々違います?(再編集版)  作者: Masa(文章力あげたい)
本編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
83/112

さよならことね

 ことねは語りました。 この理想学園で起こりえた、とある可能性の話をーー


 「⋯⋯という話なんだけど⋯⋯」

 「スケールデカ過ぎだろ! なんだよ世界存亡って!」

 「そこは作者に文句言ってよ!」


 一通りの話をしたことねは、少しだけスッキリした気分でした。


 「⋯⋯なあ、その作品の川端ことねは、どうなったんだ?」

 「召喚のための供物になって、その後のストーリーには二度と登場しないよ。 あくまでも、本人はだけどね……」


 ことねがそう言うと、湊はことねを強く抱きしめました。


 「湊⋯⋯ちょっと強すぎ! 痛いって」

 「ことね! 大好きだ! 俺は絶対にお前を離さないからな!」


 夜になり、星が見え始めた空を、二人は微笑みながら見るのでした。


 「⋯⋯あれ、もうこんな時間だよ! そろそろ行こっか!」

 「ことね⋯⋯俺、思ったんだけどさ。 俺たち幸せだな!」

 「そうだよ! 原作のことねが知ったら、怒って暴れるくらいね!」


 そう言いながら、ことねは目を瞑ります。 姫様ーー本来のこの体の主が、真剣な表情で俯いているイメージが浮かびました。


 すると、湊は考えを口から出すように言いました。


 「……どうしてことねは無事なのかな?」

 「酷いよ! 湊は私に邪神になって欲しいの?」

 「いや、単純に気になっただけだよ……」


 湊はことねの顔を見つめました。 ことねは、顔をぷくぷくさせていました。


 「悪霊の声ね⋯⋯ずっと聞こえてた。 実は、夜にこっそり祠にも行ったよ!」

 「え! ⋯⋯おいおい。 なにやってんだよ!」

 「ごめんね。 だけど、札も触らなかったし、それに多分、悪霊は私の体には入って来れないよ!」

 「⋯⋯それは、どうして?」

 「ふふ、だってここには既に二人、いるんだもん!」


 湊は視線をことねに向けました。 


 ことねはーーいいえ。 姫様は話を続けました。


 「物心ついた頃から違和感があったの。 心が二つある気持ち。 私が孤独だって思っている時に、『そんなことないよ!』ってもう一人の私が囁くの。 それが当たり前だとずっと思ってた」


 姫様は、湊を見つめました。


 「でもね、わかったわ。 私の心にいた、もう一人も、私だって」

 「前世の記憶を思い出した日のことか?」

 「ええ。 ⋯⋯だからそろそろ、私とはさようならなんだ⋯⋯」


 湊はギョッとした視線をことねに向けました。


 「さようなら? それはどういう?」

 「勝手に体に入ってごめんなさい! 迷惑だったよね? 私はそろそろいなくなるから、私と楽しくやってね!」

 「⋯⋯おいおい。 さっきからよくわからないぞ! 『ことね』は『ことね』じゃないか!」

 「ありがとう! それが、私の聞きたかった言葉だよ! ⋯⋯さっきは全然答えてくれなかったもん⋯⋯さようなら」


 そう言うと、ことねの体から、小さな光が出てきました。 それは、上に向かって飛んで行きました。


 二人は、それが見えなくなってもしばらく見つめていました。


 「よし、じゃあ行こう」

 「⋯⋯おいおい。 結局なにも変わってないような気がするんだけど?」

 「……私は私の影響を受け過ぎたみたい。 だってあっちは前世の記憶ありだよ 最近まで、記憶がなくたって、長生きしてるのはあっちだし、性格も引っ張られるわよ。 ⋯⋯湊はこんな私、嫌い?」

 「大好きだよ! 大好きだ!」


 こうして、二人だけの静かな文化祭が幕を閉じるのでした。


 ◇◇◇


 『⋯⋯もう、いいのですか? 川端ことねーーいや、OOOOさん』

 「貴方は! まさか? 神さま!」

 『エタナと申します。 瑞稀につけていただきました』

 「エタナ。 ふふ⋯⋯瑞稀ちゃんらしいな⋯⋯彼女に伝言お願いしてもいい?」

 『はい。 どうぞ』

 「⋯⋯⋯⋯」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ