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原作では破滅の悪役令嬢〜でも色々違います?(再編集版)  作者: Masa(文章力あげたい)


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60/70

それぞれの夏模様

 「⋯⋯⋯と言うことなの。 わかる?」

 「えっと⋯⋯」


 彩乃が言いたいことは、私がことねに対して、罪悪感をもっているということだったーー

 

 「へえ〜 そうなの、瑞稀?」

 「瑞稀! 反省するのですわ!」


 気づいたら、二人も帰って来ていました。 姫様は興味深そうに、瑞稀を観察していました。 美羽は、雰囲気で文句を言っているだけでした。


 「……まあ、貴方自身には認識はないはずよ。 でも、この世界は数々の因果で出来ているわ⋯⋯別の世界線の貴方の心の声が、強くて夢に出て来てもおかしくないわ……」


 私は考えこむ。 夏休み前なら、笑って終わりにできた話。


 だけど、実際は私の目の前で起こっている事実。


 「面白いわね。 彩乃、もっと私について話してくれてもいいわよ」

 「彩乃さん。 私はどうなのかしら? 緊張してきましたわ!」

 「櫻井美羽についてはなにも知らないわよ、ガチで」

 「そんな! ですわ!」

 「倉石瑞稀についても、あまり詳しくないんだけどね⋯⋯最後の演説が心に残ったから⋯⋯」

 

 彩乃が言うには、私はことねに対して謝罪するらしい?


 「姫様! 申し訳ございませんでした! ……これで終わり?」

 「瑞稀⋯⋯さすがの私でも、今ので終わりだとは、思いませんわ⋯⋯」

 


 美羽は、瑞稀を一蹴しました。 ショックを受ける瑞稀。

 

 「仕方ないわ。 瑞稀。 今回は諦めて、貴方のケアに集中するわ。 ⋯⋯私のことは『私』に聴くし⋯⋯」

 「そうですわよ! 仕方ないですわね瑞稀!」


 そういうと、美羽は瑞稀を抱き寄せます。


 「今まで、見たことがない、表情をしますのね? ……大丈夫ですわ。 貴方が思っているよりも、私は貴方のことが好きですわ! ⋯⋯だから、大丈夫。 自分の本心と向き合って。 ⋯⋯そして私たちに本気で、向き合ってくださいまし!」

 「……なにそれ?」


 ーー私の本心と向き合え? 私が大好き?  意味わからない。 というか、ミウミウは『私』のこと、こんなのでわかった気持ちでいるんだ? 『私』の事情も知らないくせに?  なにも知らないくせに! ふざけないでよ!


 瑞稀はその瞬間。 心を閉ざしてしまいました。 しかし、それを美羽たちが気づくのは、もう少し後のことだったのです。


 「あれ? 瑞稀寝た? ……私、まだ心当たりがあるのに……」

 「心当たり? それは、なによ? 彩乃」

 「……私と舞香の仇よ。 忌々しい悪霊……」


 彩乃は、姫様と美羽に自らの因縁の話をするのでした。


 ◇◇◇


 次の日の朝。 副人格『ことね』が目を覚ましました。


 「あれ! もう朝だ! せっかくの女子会が! 楽しみにしてたのに!」


 ことねは、横で寝ているみんなを見つめます。


 「柳田健太。 ⋯⋯別にアンタに褒められても嬉しくないんだからね……」

 「我々生徒会はリア充、撲滅法案を施行する!」

 「ホテルの朝食、食べ放題ですわ!」


 それぞれの寝言を聞いて、安心することね。


 「みんな抱き合って寝ている、仲良しならよし!」


 ことねは、離れたところで座っている、舞香に挨拶をしました。


 「ありがとう、ことねちゃん!」

 「どうしたの? 舞香ちゃん?」

 「最近! お姉ちゃんが楽しそうなの。 ……ことねちゃんと会うまでは、お姉ちゃん毎日、笑顔を作っていたの。 でも知ってるの、毎日お姉ちゃん泣いてた。 私、知ってて、だけどなにもできなくて困ってたの。 でもことねちゃんがいて、みんながいる。 ありがとう、ことねちゃん⋯⋯」

 「舞香ちゃん」


 ことねは舞香を抱きしめました。 今から、過去には戻れない。 だけど、これからはみんなの笑顔を守って生きたいよ!


 「なに、いい話風にまとめようとしてるのよ」

 「そうですわよ! 美味しい朝ごはんが待ってますわよ!」


 これから先ーー未来に、なにがあるかわからない。


 でも進むんだ今日も、これからも、朝日が私たちを照らしてる!


 ことねは、まだ寝ている瑞稀を起こします。


 「朝だよ! 瑞稀ちゃん!」

 「ことね! おはよう!」

 「わあ! 瑞稀ちゃん! 朝から元気だね!」

 「……そうだよ」


 瑞稀は、空を見上げます。 空ってこんなに綺麗だったのか!


 ーー私の心の中とまるで、正反対だね。 ただ、虚しいよ。


 かくして、彼女たちの夏休みは終わるのでした。

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