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原作では破滅の悪役令嬢〜でも色々違います?(再編集版)  作者: Masa(文章力あげたい)
外伝 バッドエンドストーリー ひとみの野望

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エピローグさよなら世界 ーー瑞稀視点

 文化祭から、三日が経った。


 学園は臨時休校中だ。 ニュースは連日「生徒会内乱事件」を報じている。 


 加害者は吉澤ひとみ、そして被害者は桐原舞香と黒田凛。


 両名とも、謎の金縛りに遭い衰弱状態。 そして、加害者のひとみは消息不明。


 普通なら、現場に居た私と美羽も疑われるだろうけどーー


 実際、桐原彩乃に詰め寄られたよ? 血走った、怖い目で。


 私の無実は、ビデオという媒体が証明してくれた。 実は、あそこに設置されてたカメラを拝借して、一部始終を録画してたんだよねぇ?


 ーーひとみから謎の煙が出る所から、私たちを庇うために舞香が犠牲になるシーンまで。


 ーーぶぶ。 哀れだよね? 私と、美羽を嵌めた様子を見せるはずのビデオが、私と美羽を守ってくれるんだ!


 誰もいない生徒会室。 私は窓際に立って、夕焼けを眺めていた。


 ーーいや? 正確には、もう一人いるかなぁ?


 「……いい眺めだね。 ねぇ、美羽?」

 「……」


 返事はない。 当たり前だよ。 貴方はもう、返事をする側じゃない。


 思い返せば一年前。 川端ことねによって、引きこもりに追い込まれた私。


 部屋で震えて、怯えて、泣いて。 ーーそんな時だった。


 『……クライシミズキ、チカラガホシイカ?』


 そんな声が聞こえてきた。 答えは当然、はいだった。


 「それにしても……ひとみには、感謝しないとねぇ」


 あの子は最高の調理器具だった。 絶望を集めて、煮詰めて、注ぎ込む。 


 本人は儀式のつもりだったみたいだけど、器に注がれる先が『神子様』じゃなくて私だったってだけの、簡単なお話。


 そして、とびきり上等なーーひとみ自身の、絶頂からの絶望。


 まったく、ごちそうさまでした。


 「……美羽」


 私は美羽へ声をかける。


 やつれた顔。 落ち窪んだ目。 あの日から、ずっとこうだ。 


 「……」


 私は美羽の手を握った。 冷たい指先。 縋るような目。 


 ーーああ。 心底くだらない、ただの『モブ』だ。


 窓の外。 夕焼けが、血の色に沈んでいく。 この綺麗な世界が、いつか全部、私の餌になる。


 止まれない。 止まる気もない。 だって、全てが憎いから。


 何も知らない美羽と並んで、私は世界に手を振った。


 ーーさよなら、世界。


 私を助けてくれなかった、大嫌いな世界。


 さて、次は何をして、遊ぼうかなぁ?

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