表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
原作では破滅の悪役令嬢〜でも色々違います?(再編集版)  作者: Masa(文章力あげたい)
外伝 バッドエンドストーリー ひとみの野望

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
111/112

全て彼女の掌の上

 気がつくとアタイは、ポツリと体育館の中にいた。


 「なんだよ、ここは。 アタイは、どうなったんだ?」

 「……あら。 随分と動揺しているわね」

 「そのお声は!」


 声に振り返る。 暗闇の中なのに、その姿だけがはっきりと見える。 トレードマークの制服姿。 そして、人を見下すことに慣れきった、傲岸な微笑み。 ーー神子様だ!


 アタイは彼女に向けて姿勢を正す。 そして頭を下げた。


 「神子様! ずっと、お会いしたかったです! 復活なされたのですね! アタイの苦労は報われました!」

 「……ふん。 足元を見なさい」


 神子様は、つまらなそうに髪を払った。 アタイは、神子様のおみ足を凝視するために、目を開いた。


 しかし、足元は途中で見えなくなっていた。


 「どうなってやがるんだ……」

 「貴方。 あんな行為で、この私が復活する、と思う訳?」


 神子様が、嗤った。 心底おかしそうに。 けれどその目は、まったく笑っていなかった。


 「そんな……じゃあ、アタイのやったことは……」


 神子様は、なにも答えなかった。 ただ、優雅に手を振って話を流した。


 「……それで? これから、どうするの?」

 「アタイは、最悪な奴だ。 みんなに、顔向けできねぇ」


 利用されてた。 そんなのは、薄々わかってた。 アタイは何やってたんだろうな? 一年間もーー


 神子様は、しばらくアタイを見つめていた。 値踏みするような、長い沈黙が続く。


 「……でも。 このままじゃいられねぇよ! 犯人は誰だ!」

 「貴方、まだ犯人がわかってないの? 犯人は……」


 神子様の言葉は打ち切られた。 誰かの拍手する音。


 ーーアタイの前に主犯が現れた。


 「いやぁ。 面白い茶番劇だったね?」

 「貴方。 本当にそう思ういる訳?」

 「いいや、全然」


 アタイの前にいたのは、倉石瑞稀だった。


 「テメェ……」

 「ひとみ? どうだった? 絶頂からの絶望感は?」


 瑞稀はどこから取り出したのか、マイクをこちらへ向けた。


 「……」

 「なるほどね……次の質問。 ひとみはこれからぁ、ずっとここにいることになるけど〜 大丈夫そ?」

 「おっとといきやがれってんだ!」


 アタイは瑞稀に向かって吠える。 奴の顔はずっと無表情だ。

 

 「あ、そう。 まあ、憧れの『神子様(笑)』がいるもんね? ……どうぞ、ごゆっくり〜」


 瑞稀はそういうと、空間に溶けるように消えていった。


 「なんだよこれは……」

 「変えられない現実よ」

 「神子様!」


 真っ暗な世界な中にアタイと神子様だけーー


 「絶対に覆らない、世界の現実よ……」

 「そんな……」


 アタイは、跪いた。 全部アタイがしたことなのに。


 「どんな可能性があっても、ここに収束することになるわ。 全ての世界はここと同じになるのよ……」


 神子様は、当然の事実のように呟く。


 どんな可能性も、別世界でも? そんな訳、ねぇよな?


 ーーなあ、別世界のアタイ。 変えてくれ! この未来を。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ