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世界が滅びかけたので竜は旅に出る  作者: 火川蓮
第六章

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chapter36 迷宮攻略pt.2~子竜の奮闘~

Side:ヴァリアス


子竜たちはまだ小さく、吐く炎も頼りない。

だが、私の動きを必死に真似し、息を合わせて空を舞う。


「きゅい!!」


子竜の一匹――オニキスが鳴き、小さな火球ブレスを放つ。

火球はコボルトの胸に直撃し、弾かれるように倒れた。小さな勝利に、子竜たちの瞳が輝く。

空中で旋回しながら、私は声をかける。


「もっと角度をつけて! 背中を狙え!」


子竜たちは指示通り炎を吐く。小さく揺れる火球は、まだ完全には命中しないが――確実に戦果を積み重ねていく。


それでも数は多く、油断すればすぐに囲まれる。焦る気持ちを必死に押さえつけ、彼らは翼を震わせ、炎を一点に集中させる。

私が盾となり、ブレスや翼で敵を吹き飛ばしながら前進する。


「落ち着け、焦るな。炎を一点に集中!」


私の声が空中に響く。子竜たちは少しずつタイミングを覚え、火球の軌道を修正する。

小さな炎がコボルトの体をかすめ、火花と煙が立ち上る。


倒れる敵の数が増えるたび、迷宮内の空気に緊張が走る。

子竜たちの背中に力強さが戻り、恐怖よりも戦う楽しさが勝り始めた。

その様子を見つめながら、私は微かに笑う。


「よし、この調子だ。この迷宮を抜けたら、もっと大きな獲物に挑めるぞ」


炎と煙が漂う迷宮の中、私と子竜たちはひとつのチームとして、確かな成長を刻みつつあった。

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