89/95
第89話うなだれたままなツーナロ
「あの、そろそろ戻りませんか?お嬢様たちも心配しそうですし」
シンは恐る恐る言った。
「ふむ、それもいいぜよ。先ほどの話は他言無用でお願いできるぜよか?」
カザーグはシゲノンはたちに言う。
「ええ、構いませんよ。ほら兄上、立って」
シゲノンはツーナロに立ち上がるよう促す。
「はあ・・・」
が、ツーナロはうなだれたままで動こうとしない。
(え、これほんとにお嬢様の婚約者なのか?うーわ、やだもう)
シンはまるで王族のそれを信じられないものを見るかのように視線を向けた。
「なに溜息ついていじけてるんですかもう」
シゲノンは無理矢理ツーナロの腕を取って立ち上がらせて進ませた。




