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オフ会してたら異世界に飛ばされたのでゲーム脳で生き抜いてみる  作者: 元 智
そして進む

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 第80話 白虎城

第四章


 第80話 白虎城


「行くよー!」


お豆ちゃんを先頭に。


ルノア組は白虎城へ向かって歩き出した。


白虎の街は賑やかだった。


大通りには露店。


商人。


冒険者。


行き交う人々。


ルノア村とは比べ物にならない。


「あれ見て!」


「みてー!」


あいりとこはるは忙しかった。


右を見て。


左を見て。


また右を見る。


完全に観光客である。


「迷子になるなよー」


のんちゃんが声を掛ける。


「ならない!」


「ならなーい!」


信用できなかった。


その横。


「串焼き」


あっくんが呟く。


「後でな?」


たくろーが即答した。


「美味しそう」


「後でな?」


「うん」


我慢出来る子である。


やがて。


巨大な城門が見えてくる。


「おぉ……」


ひーちゃが思わず声を漏らした。


近くで見ると圧倒される。


高い城壁。


巨大な門。


見上げるほどの建造物。


「あれ全部石?」


「魔力加工石だな」


「すごいねぇ……」


ルノア村では絶対に作れない規模だった。


門を抜ける。


中庭へ入る。


噴水。


花壇。


整えられた庭。


城内を行き交う兵士や侍女達。


「あ」


こはるが池を見つけた。


「おさかな!じゆう!」


走る。


「あ」


たくろー。


遅い。


池の縁まで到達。


鯉が跳ねる。


「おぉー!」


「おぉー!」


あいりも到着。


「お前らは自由すぎ」


たくろーが回収した。


いつものだった。


そんな様子を見ながら。


城の兵士達がひそひそ話している。


「あれが例の……」


「ドラゴン連れてきた連中か」


「思ったより普通だな」


「普通か?」


なんなら普通なのは一人も居ない。


そのまま城内へ入る。


長い廊下。


高い天井。


赤い絨毯。


ルノア組がきょろきょろしている中。


お豆ちゃんはズンズン進んでいく。


「おー!」


「元気かー!」


兵士へ手を振る。


侍女へ手を振る。


文官へ手を振る。


「領主様」


「お疲れ様です」


「おつおつ!」


ちゃんと慕われてる。


三秒後。


「今晩飲むぞー!」


兵士達は苦笑している。


慣れてもいる。


そして。


大きな扉の前へ辿り着く。


そこには。


一人の女性が立っていた。


腰まで伸びる緑髪。


すっとした立ち姿。


落ち着いた雰囲気。


カエデだった。


「姉様」


軽く一礼する。


「カエデー連れてきたー!」


お豆ちゃんが手を振る。


「お出迎えお疲れ様です」


会話が軽い。


「お久しぶりです」


カエデがルノア組へ向き直る。


「久しぶり」


たにしが手を上げた。


「おつかれ」


たくろーも続く。


「元気そうだねぇ」


のんちゃんが笑う。


「皆様も変わらないようで何よりです」


カエデも少しだけ表情を緩めた。


その横で。


「市場まだ?」


あっくんが聞いた。


我慢の限界早いな。


「後ほどご案内します」


「やった」


即答だった。


「こんなソワソワしてるあっくんは珍しいねぇ」


ひーちゃが苦笑する。


「たしかに」


れんかも頷いた。


すると。


こはるがカエデの服を引っ張る。


「ん?」


カエデがしゃがむ。


「かえでー」


「はい」


「おまめのおせわたいへん?」


静かになった。


全員止まる。


お豆ちゃんも止まる。


カエデは少し考えた。


そして。


「はい」


即答だった。


大爆笑。


お豆ちゃんも一緒に大爆笑。


「では」


カエデが小さく咳払いする。


「皆様のお部屋をご用意しております」


「おぉ」


ひーちゃが声を漏らす。


「夕食までお時間がありますので」


「城内をご覧になっていただいても構いません」


「お部屋でお休みいただいても構いません」


「ご自由にお過ごしください」


さすがシゴデキだった。


「市場!」


あっくん。


即答。


「却下」


たくろー。


即答。


「えぇ……」


「まず荷物置け」


正論だった。


「案内するぞー!」


お豆ちゃんが元気よく手を上げる。


「姉様」


「なに?」


「案内は私がします」


「むぅ」


却下された。


「城で迷子になられると困りますので」


「だ、大丈夫だし!」


「毎回探すの大変なんです」


「むぅ」


二回目だった。


ルノア組が笑う。


そんな賑やかな空気のまま。


一行は城の奥へと歩き出した。


夕食まで。


少しだけ自由時間。


そして夜には。


白虎らしい賑やかな宴が待っていた。




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