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オフ会してたら異世界に飛ばされたのでゲーム脳で生き抜いてみる  作者: 元 智
そして迷う

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 第73話 ドラゴン急便

第三章


 第73話 ドラゴン急便



昼。


村長宅。


「ただいまー!!」


勢いよく扉が開いた。



入ってきたのは。


あいり。


こはる。


ひーちゃ。


そして。


なぜかスズも居た。



「なんでスズまで?」


たにしが聞く。


「ドラゴン素材拝借してたら、ひーちゃさん達が来たので!」


スズが胸を張る。


「拝借ってお前」



「いやぁ、こはるとあいりちゃんだけだと話まとまらないだろうと思ってぇ」


ひーちゃが苦笑する。


「ヒトデ、やさしい!」


「ひとで、ぐるぐるしてた!」


そりゃそうか。


「なので、私も一緒に聞いてきたんですけどぉ」


ひーちゃが座りながら言う。


「ヒトデちゃん、普通に乗せてくれるそうです」


「ほう。というかもう、通称はヒトデでいいんだな?」


たくろーが聞き返す。


「え?ダメ?」


ひーちゃがコテンと首を傾げる。


「あ、いやいいんだが…」


ひーちゃもこんな子だったわ。こはるの母だったわ。


「ヒトデちゃん、たぶん、人語ほぼ理解してますねぇ」


「たぶん?」


「私達の話を聞いて、こはる経由で返事してたのでぇ」


「ぐるるー」


「うんうん」


「みたいな感じで」


「なるほどな」


たくろーが真顔になる。


「ヒトデ、いっぱいのれるって!」


あいりが元気よく言う。


「おべんとうもたのしみって!」


「なんで分かるんだよ」


「ぐるるーって!」


「うん、分からん」


「人数も問題ないみたいですねぇ」


ひーちゃが言う。


「むしろ余裕あるって言ってましたぁ」


「いや、あれ何人乗りなんだよ……ファミリーカーと思ってたらトラックなのか?」


いや、ドラゴンである。



「あと、卵も見ててくれるって!」


あいりがさらに続けた。


「どゆこと?」


全員止まる。


「私達を送ったら、一回村戻るってぇ」


ひーちゃが補足する。


「その間、卵は自分が見てるから気にするなみたいな?」


「賢すぎんだろあいつ……」


たくろーが真顔になる。


「下手したらその辺の人間より話通じてるよねぇ」


のんちゃんが笑った。



「で、スズの要件は?」


たくろーが聞く。


すると。


スズの目がキラッと光った。


「ドラゴン素材です!!」


「お前絶対それだと思った」


「いやぁぁぁ!!!」


スズが興奮気味に語り始める。


「ヒトデちゃんの鱗!!爪!!牙!!」


「めちゃくちゃ高純度なんですよ!!」


「ちょいちょい拝借してるんですけどね!?」


「加工性能が意味分かんないんです!!」


「硬いのに通るんですよ!!」


「意味分かんないこと言ってるな」


「というわけで、たくろーさん!!」


スズが勢いよく振り向く。


「白虎行くなら、装備更新しません!?」


「……あー」


たくろーが顎へ手を当てる。


「確かに、遠征前だしな」


「武闘大会なんですよねぇ!?」


「絶対強い人来るじゃないですか!!」


「工房の屋上にドラゴン住み着くことないじゃないですか!!」


完全に職人の目だった。


「そういや、素材結構溜まってたな」


たくろーが思い出したように言う。


抜け落ちた鱗。


削れた爪。


たまに生え変わる牙。


地味に備蓄されていた。


「はい!師匠が言うには、卵産む時期は脱皮みたいなのするらしいです!!」


「お宝ザクザクです!!」


スズ、ヨダレ出てる。


「よし」


たくろーが立ち上がる。


「やるか」


「うおおおお!!」


スズがガッツポーズする。


「遠征前装備更新イベント来たぁぁぁ!!」


「ゲーム脳がすごい」


れんかが呆れた。


「よーし!滾ってきたあああ!」


「来たぁ!」


「きたぁ!」


のんちゃんの真似をする、あいりとこはる。


「それじゃぁお洋服新調しようかなぁ」


ひーちゃ?武闘大会な?


「ピクニック弁当…唐揚げは必須…タコさんウインナー…」


だから、あっくん?武闘大会な?


「…まぁ楽しそうだしいいか」


みんなを眺めながらたにしも微笑んだ。




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