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オフ会してたら異世界に飛ばされたのでゲーム脳で生き抜いてみる  作者: 元 智
とりま生きる

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 第8話 宿屋?その前に俺らの家では?

一章

 第8話 宿屋?その前に俺らの家では?


 朝。


「腰いてぇ……」


 たにしは床からゆっくり起き上がった。


 元村長宅一階。


 現在、男子部屋。


 雑に並べられた藁マットの上で、

たくろーも呻いていた。


「床硬ぇ……」


「だから言ったろ。俺もう五十代だぞ」


「たにしくん昨日普通にいびきかいてたやん」


「気絶だわあれは」


 その横で、

あっくんは既に起きていた。


 黙々と朝飯を作っている。


「……おはよ」


「おはよーさん」


「若者元気だな……」


 すると、

二階からドタドタ音がした。


「ぎゃー!」


「こはるー!飛ぶなー!」


「れんか踏んだぁ!」


「うるさ……」


「朝から女子側カオスすぎん?」


 たにしが顔をしかめる。


 直後。


 バン!!


 勢いよく扉が開いた。


「限界」


 れんかだった。


「急にどうした」


「風呂」


「起きて一言目それ?おはようは?親の顔見たいわ」


「無理」


「お前二文字でしか喋れなくなったん?キャラ作り?」


「気持ち悪い」


 かなり真剣だった。


 その後ろから、

のんちゃんも出てくる。


「あと普通に狭い」


「わかる」


 ひーちゃも苦笑した。


「こはる寝相すごくて……」


「えへへ」


「褒めてない」


 あいりは元気よく手を挙げる。


「わたし昨日三回蹴られた!」


「元気だなお前」


 たにしは深くため息をついた。


「……まぁ」


「ん?」


「そろそろ住環境どうにかしたいよな」


 その瞬間。


【新規開拓案が追加されました】


【個人住居】


【村長宅アップグレード】


「個人住居ぉ!?」


 たにしが即反応する。


「いや待てそれだろ!」


「宿屋より先では?」


 たくろーも頷く。


「まず自分らだな」


「だよねぇ」


 のんちゃんが腕を組む。


「今普通に雑魚寝だし」


「女子組のストレス結構ある」


 れんかが真顔で言った。


「特にお風呂」


「だから風呂への執念なんなん?」


「死活問題だけど?」


「女子怖ぇ」


 たにしは石碑を睨む。


「で、ポイントいくつ必要なんだよ……」


【個人住居:120P】


【簡易浴場:80P】


「高っ!」


「風呂だけで80!?」


「今何ポイントだっけ」


 たくろーがUIを見る。


【現在ポイント:63】


「全然足りないな」


 すると。


【デイリー開拓ポイント:+10】


「ん?」


 青白い文字が追加された。


「毎日増えるのか」


「村レベル上がったからかな」


 れんかが言う。


「生活維持ポイント的な?」


「ログボってことか。まぁログインしっぱなし状態なんだが」


 たにしが呟く。


 さらに表示が続く。


【村への貢献でポイントを獲得できます】


【討伐】


【交易】


【依頼達成】


【素材納品】


「完全に経営ゲーだこれ」


「でも分かりやすくて助かるねぇ」


 のんちゃんは割と前向きだった。


 その時。


 コンコン。


 扉が鳴る。


「おーい」


 ベルクだった。


「朝採れ薬草、買い取りますよー」


「来るの早っ」


 ベルクは荷車を引きながら笑う。


「定期契約はまだですけど、この辺通る時は寄ります」


「商魂たくましいな」


「商人ですので」


 ひーちゃが薬草束を持ってくる。


「これどうですか?」


「お、品質いいですね」


 ベルクは慣れた手つきで確認した。


「30Gで」


「売る」


「即決」


 すると。


【交易ポイント:+5】


「ポイントまで入るの!?」


「なんかもう、生活全部ポイント化されてんな」


 たにしは頭を抱える。


 その横で、

ベルクが笑った。


「村ってのは、人と物が動くと育つんですよ」


 たにしは少し黙る。


 外を見る。


 畑。


 井戸。


 笑ってる子ども達。


 確かに、

最初より少しだけ、

“暮らし”になっていた。


 その時。


「たにしー!」


 こはるが駆け寄ってくる。


「ん?」


「おふろつくる?」


 たにしは苦笑した。


「……まぁ、まずそこだな」

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