表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オフ会してたら異世界に飛ばされたのでゲーム脳で生き抜いてみる  作者: 元 智
そして迷う

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
74/105

 第66話 ドラゴンが居る村

三章


 第66話 ドラゴンが居る村


「……また増えてねぇか?」


朝。


村長宅の窓から外を見て、たにしが言った。


「増えてるねぇ」


のんちゃんが苦笑する。


村の入口。


見慣れない旅人たちが立ち止まり、上を見上げている。


視線の先にあるのは、ルノア組本部の屋上。


そこにいる巨大な影。


ドラゴンだった。


「完全にアレ目的だな」


たにしがため息をつく。


「噂、広がるの早い」


れんかが淡々と言った。



「うわ、本物だ……」


「でか……」


「マジでいるんだな」


そんな声が村のあちこちから上がる。


そっちはまだいい。



問題は——



村長宅の窓の外。


知らない顔がじーっとリビングを覗いている。


そして。


「うわっ!卵見えた!」


「こっちからも見えてんだよ!」


「すみません!!」


去っていく。


「普通に怖ぇよ」



「これさぁ」


のんちゃんが笑う。


「もう完全に観光地じゃん」


「やめろその言い方」


たにしが即答する。


「すごく鬱陶しい」


れんかが気だるそうに言う。



表では。


「あ、窓は見学ポイントじゃないので!!」


スズが誘導していた。


「導線整備します!!案内板も建てないと!!」


「案内すんじゃねぇっ!」


「大人気です!!」


「話を聞けっ!」



また。


コンコン。


窓が軽く叩かれる。


「すみません、卵って写真撮っていいですか?」


「ダメに決まってんだろ!帰れ!!」


たにしが叫ぶ。


「あとここ民家な?」


「民家なんですか!?」


「民家だよ!!」



「これさぁ」


のんちゃんがぼそっと言う。


「村っていうより、テーマパークよね」


「やめろ」


「温泉とドラゴンとたこ焼きの村。ドラタコワールドへようこそ」


れんかが色々諦めたように言う。


「微妙にダサいネーミングセンスだなっ!」


その横で。


あっくんが真顔で言う。


「ドラゴン見ながら食べる朝食、需要あると思う」


「ドラゴン饅頭とか作ちゃう!?」


「…のんちゃん気軽に言うな。あっくんは作っちゃう子だ」


「…こしあんかな…カスタードも…形をハナにして…」 


ブツブツ言いながら、あっくんはキッチンへ戻っていく。


「ハナの形にしたら、それはもうハナ饅頭だろ…」


「中にドラゴンの肉詰めるのかも」


「それならドラゴン饅頭か!じゃねぇわ!」



「まぁでもさぁ」


ひーちゃが少し笑う。


「人が来るのは悪いことじゃないよねぇ」


たにしは窓を見る。


ドラゴン。


それを見上げる人々。


そして。


窓の外から覗いてくる顔。


「だから覗くなっつの!」


たにしが叫ぶ。


のんちゃんが笑う。


「人気者って大変だねぇ」


たにしはため息をついて言った。


「……これ、絶対そのうち受付とか作るやつだろ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ