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オフ会してたら異世界に飛ばされたのでゲーム脳で生き抜いてみる  作者: 元 智
そして迷う

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 閑話 ドラゴンライダー

第三章


 閑話 ドラゴンライダー

  


 昼。


 ルノア村。


 上空。


 赤黒い巨体が、

ゆったりと空を飛んでいた。


 ドラゴン。


 そして。


「きゃははははっ!!」


「たかーい!!」


 背中。


 あいりとこはるが、

大はしゃぎしていた。


 さらに。


「ふるるるっ!!」


 白モコ。


 ハナまで居た。


 風に毛をぶわぶわさせながら、

楽しそうに跳ねている。


 地上。


 ルノア村。


「なんで乗ってんだぁぁぁぁぁっ!!」


 たにし絶叫。


「こはるぅぅぅ!!」


 ひーちゃ半泣き。


「あいりぃぃぃ落ちるぅぅぅ!!」


 さすがにのんちゃんも叫んでいた。


「わぁー!!」


 あいり、

超楽しそう。


「ちっちゃくなったー!!」


「おうちいっぱい!!」


 こはるも嬉しそう。


 ドラゴンは、

かなりゆっくり飛んでいる。


 だが。


 高い。


 普通に高い。


「いや止めろ止めろ止めろ!!」


 たにしが頭を抱える。


「れんか!なんで止めなかった!?」


「止める前に飛んだ」


 れんか真顔。


「なんなら私も乗る気だった」


「お前もかよ!!」


 たにしが絶叫した。


 その時。


 上空。


 こはるが、

下へ向かってぶんぶん手を振った。


「ママー!!」


「だいじょうぶー!!」


「大丈夫じゃないよぉ!!」


 ひーちゃ涙目。


「あいりー!!」


 のんちゃんも叫ぶ。


「ちゃんと掴まってるー!?」


「うん!!」


 あいりが元気よく返事した。


 その瞬間。


「あっ」


 こはるが、

普通に両手を離した。


「「「あぁぁぁぁっ!!?」」」


 地上、

大絶叫。


 だが。


 落ちない。


 ふわっ。


 こはるの身体が、

見えない何かに支えられるみたいに、

ドラゴンの背中へ戻った。


「……は?」


 たにしが固まる。


 ドラゴンの身体の周囲。


 うっすら赤い光が揺れていた。


 たくろーが、

目を細める。


「……魔力か」


「守ってるんだな」


「いや早く言えよ!!」


 たにし絶叫。


「心臓止まるかと思ったわ!!」


「えへへー」


 こはる、

全然分かってなかった。


「すっごいたのしい!!」


 あいりも元気だった。


「それは見りゃ分かる!!」


 たにしがツッコむ。


 その時。


 ハナが。


「ふるるっ!!」


 ぴょーん。


「うわハナそっち行った!?」


 あいりが笑う。


 ハナは、

ドラゴンの頭の方まで、

ぽふぽふ走っていく。


「自由すぎるぅ!!」


 スズが叫んだ。


 さらに。


 ドラゴンが、

村の上を大きく旋回する。


「うわぁぁぁ!!」


「きゃーっ!!」


 子供達が歓声を上げた。


 だが。


 ドラゴンは、

驚くほど安定して飛んでいた。


 まるで。


 子供達を落とさないように、

気を遣っているみたいに。


「まぁ、思ったより安全そうね」


 のんちゃんが、安心したように笑う。


「いや安全基準バグってるからね?」


 たにしが即返した。


「過保護なパパか」


 その時。


 ドラゴンが、

ふわっと高度を上げた。


「たっっっか!!?」


 たにし青ざめる。


「のんちゃん!!」


「撃ち落とせ!!」


「無理だってぇ!!」


 のんちゃんが笑う。


「まぁでも翼ならギリ射抜け――」


 その横で。


 れんかが、

空を見上げる。


「……たにし」


「んだよ!?」


「撃ち落とす方が危ない」


「はっ!!

たしかにっ!!」


「あと」


 れんかが、

すっと横を指差した。


「ひーちゃがなんか長いの詠唱してる」


「ひいちゃああああ!!」


 たにし、

全力で振り返る。


 ひーちゃ。


 目が据わっていた。


「おちついてえええええ!!」


 たにしが、

慌てて止めに入る。


 のんちゃん爆笑。


 その時。


 上空から。


「れんかー!!」


 あいりが叫ぶ。


「いいでしょーー!!」


 れんか、

少しだけ空を見る。


 そして。


「……ちょっと羨ましい」


「乗りたいんかい」


 たにしがツッコんだ。


 その時。


 たくろーが、

空を見上げたままぽつりと呟く。


「……あのドラゴン」


「なんか既視感あると思ってたんだが」


「ん?」


 たにしが振り返る。


「ガチャで10万くらい使わないと取れないやつだわ」


 空気が止まった。


「俺もちょっと乗りたい」


「ライドコレクターと課金心うずいてんじゃねーよ!!」


 たにしが全力でツッコんだ。


 上空。


 ドラゴンは、

子供達を乗せたまま、

どこか誇らしげに空を飛んでいる。


「きゃははははっ!!」


「どらごーん!!」


 笑う子供達。


 その声を聞きながら。


 今日もまた。


 ルノア村の妙な日常は、

少しずつ増えていくのだった。

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